少人数のグループで協力して,自律的に動いて目的を達成するようなロボットを造ります。 もの作りを通して,システムの設計・製作の難しさと楽しさを体験し,その過程でシステム制御工学の必要性・有用性を実感できる,学生が主体的に参加できる授業です。競技会と技術報告会を行なってプロジェクトとしての優劣を競います。
それまでに習うマイクロコンピュータ,センサ,アクチュエータ,メカニズム,電子回路,プログラムなどの要素技術を駆使し,システム制御工学の理論を応用して,共同プロジェクトによってひとつのシステムを完成させるため,この授業ではシステム制御技術者にとって必要なアイテムを一気に体験し,システム制御工学のエッセンスを感じることができます。
本科目を履修して次の能力を修得する。
1) それまでに座学と実習で習ったハードウェアとソフトウェアの知識を統合して現実世界で機能を果たす独創的なシステムを作り上げる力
2) プロジェクトマネージメント力
3) 競技会とポスター発表会を通して発表能力とコミュニケーション力
自律ロボット,メカトロニクス,グループワーク,プロジェクトマネージメント
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
始めに個別的な技術項目に関するチュートリアルを行い,これまでに学んだ知識とスキルを復習します。その後,ワークショップで自律ロボットを製作しますが,適宜インタビューセッションを設けます.そしてコンテスト形式の発表会を通して,製作したロボットのパフォーマンスについて評価を受けます.最後に,ポスター講演会を通して,各班がこのグループプロジェクトを通して何をしたのかをアピールしてもらいます。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | チュートリアルセッション ワークショップ 試技会(コンテスト形式の発表会) ポスター講演会 | チュートリアルセッション:これまでに学んだ知識とスキルを実践向けに再確認します. ワークショップ:電気回路・プログラミング等を含むロボット製作を行います. 試技会:製作物のパフォーマンスを競技会形式で発表します. ポスター講演会:成果をポスター講演形式でアピールし,評価を受けます. |
特になし.
資料は適宜配布します.
製作物,ポスター発表,最終レポート,出席等を加味して総合的に判断します。
試技会での順位自体は成績と直接的には関係ありませんが,最優秀班には陽久会ベストプロジェクト賞・寺野杯が授与されます。
メカトロニクス設計概論(SCE.S201)を履修していること,または同等の知識があること。
ロボットが現実の床を「まっすぐ走る」ってどういうこと?センサは正しい答えを返してくれるの?理想的なアルゴリズムって組み込めるの?現実と理想の間にある深い谷をまずは認識し,創造力で乗り越えていくことを期待しています.