振動現象は身近な生活の場で,そして自然界で広く観察されます.機械や構造物では常に生じている現象であり,性能,効率,安全性等に関連しています.振動の原理を体系的に学ぶことは,さまざまな振動現象に対する理解を深め,理工学の広い分野で生じる振動問題にアプローチすることに役立ちます.さらに振動を積極的に利用することにもつながります.本講義では,1自由度系から,多自由度系,連続体の振動まで,共通する考え方とそれぞれの振動の特徴について考えていきます.
さまざまな振動現象に着目して,その特徴や共通する基本的な考え方,解析法を学び,振動学の基礎および応用する能力を修得することを目標とします.
振動現象, 自由振動, 強制振動, 過渡振動, パラメトリック振動, 1自由度系, 多自由度系, 連続体, さまざまな分野における振動
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の講義の始めに,前回のポイントを確認します.講義では,ディスカッションを交えて説明します.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 振動とは -振動,調和運動 | さまざまな振動現象への関心 |
第2回 | 1自由度系: 不減衰系の自由振動 -多様な系,固有振動数 | 自由振動の特徴 |
第3回 | 1自由度系: 減衰系の自由振動 -抵抗力と減衰,減衰比,対数減衰率 | 減衰自由振動の特徴 |
第4回 | 1自由度系: 強制振動 -調和力による強制振動,共振特性,伝達力 | 強制振動の特徴 |
第5回 | 1自由度系: 変位による強制振動 -振動計・地震計 | 強制振動(変位励振)の特徴,振動計の原理 |
第6回 | 1自由度系: 回転軸系の振動 -回転軸の危険速度,ふれまわり振動 | 回転機械への関心 |
第7回 | 1自由度系: 過渡振動 -衝撃応答,ステップ応答,パルス入力に対する応答 | 過渡振動の特徴 |
第8回 | 2自由度系: 自由振動 -連成振動,連成固有振動数,基準振動 | 連成振動の特徴 |
第9回 | 2自由度系: 強制振動 -質量・ばね系,動吸振器,減衰系 | 強制振動の特徴,動吸振器の原理 |
第10回 | 多自由度系: 自由振動 -固有振動モード | 固有振動モード |
第11回 | 多自由度系: 強制振動 -モード解析 | モード解析 |
第12回 | 連続体の振動 -多自由度系から連続体へ,さまざまな連続体 | 連続体の振動の表現 |
第13回 | 連続体の振動 -弦の振動,梁の振動 | 連続体の振動の特徴 |
第14回 | パラメトリック振動 -係数励振系,パラメトリック振動の例 | パラメトリック振動の特徴 |
第15回 | さまざまな分野における振動 -流体関連振動,耐震,非線形問題,ランダム現象など | さまざまな分野における振動 |
特に指定しない
特に指定しない
1) 振動学の基礎項目とそれらの応用に関する理解度を評価する.
2) 期末試験と演習レポートで成績を評価する.
履修の条件を設けない