2020年度 固体材料物性   Properties of Solid Materials

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開講元
機械コース
担当教員名
村上 陽一  伏信 一慶 
授業形態
講義
メディア利用
 
曜日・時限(講義室)
  
クラス
-
科目コード
MEC.E432
単位数
1
開講年度
2020年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2020年6月7日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

機械工学では基礎から応用にわたる様々な場面で固体材料を扱うため,材料物性の理解はきわめて重要です.特に,エネルギーの変換技術や伝達技術,光を用いた計測技術や微細加工技術を始めとする,幅広い技術領域に関係する,熱物性(熱伝導率と比熱)および光物性については,それらの物性を生じる機構の微視的理解に基づいた健全な知識を有していることが,しばしば望まれます.さらに,各問題を取り扱う際に,用いるべき理論的枠組みが古典論によるものでよいのか,あるいは量子論によるものでなくてはならないのか,の判断を正しくなすことはきわめて重要です.
本授業の修得により,受講者はこのような理解と能力を獲得することが期待されます.

到達目標

本講義内容の修得により,
(i) 固体材料の微視的構造とその物理的諸性質が,どのようにマクロスコピックに観測される物性を支配しているのか
について,および
(ii) それらの物性が具体的にどのようなものであるか
について,理解することを目標とします.さらに,
(iii) 様々な工学的場面において,材料の性質をモデル化する際,古典論を用いてもよいのか,あるいは量子論に立脚した理論を用いなくてはならないのか
について,正しく判断できる知識と能力を備えることを目標とします.

実務経験のある教員等による授業科目等

-

キーワード

固体材料,フォノン,比熱,統計,熱物性,光物性,ナノ材料

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

本科目は,7回の講義と1回の期末試験からなる.受講者は各自講義ノートをとり,下記「参考書、講義資料等」に記載の本を用いて予習・復習を行うことを推奨する.講義内容に応じて,電子ファイル(OCW-iにアップロード,各自で印刷して授業に持参すること)または紙媒体で補助資料を配布する.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 固体材料の基礎: 結晶の構造と表現(結合の種類,対称性とブラベ格子,昌系・昌族,充填構造,逆格子) 固体材料の基礎について学び,その内容を説明できるようになること.
第2回 格子による物性(1): 格子振動とフォノン(音速,バネ-マス鎖モデル,フォノンの種類と分散関係) 格子による物性を格子振動とフォノンに関して学び,その内容を説明できるようになること.
第3回 格子による物性(2): 比熱と熱伝導率(古典モデル,アインシュタインモデル,デバイモデル,熱伝導率の温度依存性) 格子による物性を比熱と熱伝導率に関して学び,その内容を説明できるようになること.
第4回 電子による物性(1): 概要と古典的記述(ウィーデマン-フランツ則,古典統計,古典モデルの破綻),量子的記述と比熱(量子統計,フェルミ球,電子状態密度,比熱の温度依存性) 電子による物性(2): バンド理論(自由電子的な描像,ブロッホ関数,バンド・禁制帯の出現) 電子による物性を古典的記述および量子的記述から学び,また,バンド理論の導入を学び,その内容を説明できるようになること.
第5回 電子による物性(2:つづき): バンド理論(強く束縛された電子の描像,群速度・位相速度,分散関係,有効質量) 光物性: 誘電体(Beerの法則,複素屈折率,分極の種類,誘電分散) バンド理論と分散関係から説明される電子による物性,および誘電体の光物性の基礎を学び,その内容を説明できるようになること.
第6回 光物性: 誘電体(誘電応答の古典モデル,複素誘電率,光の反射率),金属(自由電子応答の古典モデル,プラズマ周波数,光の反射率の波長依存性) 誘電体の光物性を説明する古典モデルとその適用,および金属の光物性の基礎について学び,その内容を説明できるようになること.
第7回 光物性: 金属(電子の運動量散乱時間,AC/DC伝導度,電場の浸透深さ,プラズマ振動,バルクプラズモンと表面プラズモン,双極子プラズモン共鳴,反電場係数とプラズモン共鳴条件,金属ナノ材料を用いた光物性制御の例) プラズマ振動・プラズモンを中心に金属の光物性とその支配機構について学び,その内容を説明できるようになること.
第8回 期末試験 学修の確認.

教科書

下記「参考書、講義資料等」参照.

参考書、講義資料等

J. S. Blakemore, "Solid State Physics", Cambridge University Press. (全体)
M. Fox, "Optical Properties of Solids", Oxford University Press. (光物性に関連して)
C. L. Tien and J. H. Lienhard, "Statistical Thermodynamics", Hemisphere Publishing Corp. (参考)

成績評価の基準及び方法

第8週に期末試験を行い,成績評価を行う.期末試験では「自分の自筆による講義ノート」および「担当教員が授業で配布した補足資料を紙で印刷したもの」のみ参照可とし,他人のノートのコピーや印刷物類(本のコピー,インターネットコンテンツの印刷含む)は参照不可とする.試験には専用関数電卓を持参すること.スマートフォンやノートPCを含むモバイル機器類の試験中の使用は不可とする.

関連する科目

  • 他の機械系・エネルギー系科目全般

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

大学院生の履修について:
特になし.(ただし,過去に固体物理学等の授業を履修した学生にとっては重複する内容が多いため,申告者の所属コース等によっては過去の授業履修履歴等を聴取し,申告不許可とする場合もある.)

学部生の履修について:
本科目は大学院レベルの内容であり,自らの卒論研究に深く関連する場合を除いて履修は許可しない.このような特段の理由があり,学部生で履修を希望する場合は,本科目担当教員との面談で理由を聴取した上,履修を許可するものとする.

その他

上記の「授業計画」と「回」との対応は授業の進行状況により多少異なる場合があるが,内容はこの順番で進められる.

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