さまざまな速度や大きさの人工物の飛翔体および飛翔する生物を流体力学の観点から比較・整理します。飛翔を航行と推進に分け、人工物に関しては航空力学を学び航行を理解してもらいます。飛翔する生物は人工物と比較すると小型であることが多く、その理由について議論します。また、飛翔体における乱流との関わりについて学び、生物から得た知見を活かした将来の人工物飛翔体を考えます。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1) 飛行と推進のメカニズム
(2) 航空力学
(3) 生物が利用している推進力と制御
(4) 高速な飛行と乱流現象
(5) 小型人工物飛翔体実現の問題点
飛翔体,航空力学,翼理論,生物の飛翔,乱流,飛行の制御
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義を中心に進め、講義時間中にディスカッションも行う。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | さまざまな人工物の飛翔体と飛翔する生物の比較・整理 流体力学的観点から推進と飛行の分類 | 人工物の飛翔体と飛翔する生物の違いを理解する。 |
第2回 | 運動量理論と魚の遊泳への適用 | 運動量理論を理解し、移動物体へ適用できるようにする。 |
第3回 | 人工物飛翔体の航空力学、翼の理論 | 航空力学,翼の理論を理解する。 |
第4回 | 人工物飛翔体の高速な飛行 | 高速な飛翔体における圧縮性流体力学やマッハ数、衝撃波を理解する。 |
第5回 | 飛行の安定性と操縦性 | 飛翔体の上昇・降下、旋回など飛行の安定性や制御方法を理解する。 |
第6回 | 人工物と生物における推進力の発生 | プロペラ、エンジン、燃料噴出や羽ばたきなどによる推進力の発生を理解する。 |
第7回 | ホバリングが可能な飛行 | ヘリコプターとドローンの飛行を例題として、ホバリングが可能な飛行を考える。 |
第8回 | 生物の飛翔メカニズム | 生物がどのように飛翔しているかを理解し、生物の飛翔メカニズムの人工物への適用性を議論する。 |
なし
教員の作成するオリジナルテキスト
レポートによる評価
コース講義科目の基礎流体力学、,実在流体力学を履修済み、または同等の知識があること。
青木尊之: taoki[at]gsic.titech.ac.jp
大島修造 oshima.s.aa[at]m.titech.ac.jp