核・放射化学、原子核の性質,放射線の性質,放射線の化学・物理作用,および放射線生物学の原子力工学の基礎となる科学と原子力システムに関し, 幅広い知識と最新の技術知見について教授する。原研機構が基点となって東工大,福井大,茨城大,岡山大,金沢大,大阪大,名古屋大の専門の講師が 7大学を結ぶ遠隔TVネットワーク授業を行う。
原子核工学の幅広い分野の基礎的事項が説明できる。
核・放射化学、放射能、放射線、原子核、核反応、原子力発電
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
各分野を専門とする教員が分担して講義を行う。本講義は他大学と合同で行われるため、回数を15回(90分授業)とする。また、参加大学全ての講義時間を同じにするため、講義時間が16:30-18:00となっている。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 核・放射化学の基礎 | 核・放射化学の基礎的事項が説明できる。 a)核化学・放射化学の曙、b)核化学・放射化学史、c)天然原子炉と物理定数 |
第2回 | 放射能・放射線の基礎 | 放射能・放射線の基礎的事項が説明できる。 a)放射能、b)放射性懐変系列、b)電離性放射線、c)放射線の種類、d)放射線の発生、e)単位 |
第3回 | 放射線計測 I | 放射線計測の基礎的事項が説明できる。 a)放射線測定の基本原理、b)放射線検出器(電離検出型、発光検出型、照射効果検出型) |
第4回 | 放射線計測 II | 放射線計測の基礎的事項が説明できる。 a)放射線測定における注意点、検出器の選択、b)放射能測定の基 |
第5回 | 放射能と環境 | 放射能と環境に関する基礎的事項が説明できる。 a)自然放射線、b)放射能の環境挙動、c)放射線防護の基本 |
第6回 | 放射線の人体への影響 | 放射線の人体への影響の基礎に関する基礎的事項が説明できる。 a)生物学の基礎的知識、b)放射線による損傷、c)損傷の修復、d)細胞レベルでの影響、e)生体影響 |
第7回 | 放射線健康科学 | 放射線健康科学の基礎についての基礎的事項が説明できる。 a) 生活の中の放射線と健康影響、b) 放射線防護とその課題、c) 放射線事故と健康影響、d) 原子力災害の実際とその対策 |
第8回 | 原子核の基礎的性質(Ⅰ) | 原子核の基礎的性質の基礎的事項が説明できる。 a) 原子質量と原子核の結合エネルギー、b) 原子核の安定性、c)原子核の大きさ |
第9回 | 原子核の基礎的性質(Ⅱ) | 原子核の基礎的性質の基礎的事項が説明できる。 a) 原子核の量子力学的性質、b) 原子核のモデル、c) 原子核から素粒子へ |
第10回 | 核反応(Ⅰ) | 核反応の基礎について基礎的事項が説明できる。 a)低エネルギー核反応、b)高エネルギー核反応、c)重イオン核反応 |
第11回 | 核反応(Ⅱ) | 核反応の基礎について基礎的事項が説明できる。 a)核データの測定、b)核データの誤差、c)核データの利用 |
第12回 | 核分裂 | 核分裂反応についての基礎的事項が説明できる。 a)自発核分裂と誘起核分裂、b)核分裂片の質量分布、c)核分裂のエネルギー、d)核分裂連鎖反応 |
第13回 | 核変換 | 核変換工学の基礎的事項について説明できる。 a)核変換の歴史、b)多様な核変換の原理、c)放射性廃棄物核種の核変換システム |
第14回 | 軽水炉発電の基礎工学概論 | 炉物理・炉特性、原子力発電技術の基礎的事項について説明できる。 |
第15回 | 原子力研究開発の最前線 | 原子力研究開発の最前線について説明できる。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
なし
講義ごとに講師が資料を配布
【成績評価】 各担当教員が出題する小問、及び、期末レポートによる。
なし
htsutsui[at]zc.iir.titech.ac.jp (筒井 准教授)
メールによる予約必要