2019年度 ビジネス法   Business Law

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開講元
エンジニアリングデザインコース
担当教員名
田中 義敏 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水9-12(W931)  
クラス
-
科目コード
ESD.H408
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2019年3月18日
講義資料更新日
2019年11月27日
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

ビジネス法は、企業創立から成長拡大、上場、消滅までの多くの法律領域が関係する実践的な学習領域である。特に近年では、ベンチャー創出、資金調達、M&A、知的財産、海外進出などの競争領域に興味が集まっている。今期のクォーターは、企業活動に必要な法律および競争優位に関係する知的財産関連法の両面からビジネス法マインドを習得できることをねらいとして開講する。講義時間は、午後4時50分から8時までの午後の遅い時間から夜8時までとしため社会人学生も参加しやすい時間設定とした。さらに、下記日程において2コマずつ講義を進めていくため、短期間に集中して受講できるようにした。
自ら起業する会社の経営に関連する必須の法律、および、競争力強化に知的財産の活用を取り入れることの意義と活用の具体策を考えていきたい。

到達目標

前半は、ビジネス法の概要として、商取引と契約、不動産契約、会社法、株式会社の経営機構と監視・監督、M&Aおよび組織再編に関して基礎知識を習得し、将来、企業活動において経営側に立つ際の基本的土地勘を付けておく。後半は、企業の競争力強化に深く関係する知的財産関連法および知的財産マネジメントの理解を深め、本講義を履修した学生が実際に起業するときに、知的財産関連法に関する知識を持って有効な行動がとれることを目標とする。

キーワード

ビジネス法、契約、会社法、知的財産関連法

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

今期のクォーターは、企業活動に必要な法律および競争優位に関係する知的財産関連法の両面からビジネス法マインドを習得できることをねらいとして開講する。講義時間は、午後4時50分から8時までの午後の遅い時間から夜8時までとしため社会人学生も参加しやすい時間設定とした。さらに、下記日程において2コマずつ講義を進めていくため、短期間に集中して受講できるようにした。
自ら起業する会社の経営に関連する必須の法律、および、競争力強化に知的財産の活用を取り入れることの意義と活用の具体策を考えていきたい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 ビジネスと法律-イントロダクション ビジネスは、多くのステークホルダーとの商取引で成り立っており、これらの商取引を成立させるのが契約である。また、ビジネスを支える関連法も様々であり、自らの企業の成長のためにはビジネスマンも法律の土地勘を持つことが重要。ここでは、ビジネスに関連する法律の全体像を俯瞰する。
第2回 ビジネスと法律の関係 ビジネスは、多くのステークホルダーとの商取引で成り立っており、これらの商取引を成立させるのが契約である。また、ビジネスを支える関連法も様々であり、自らの企業の成長のためにはビジネスマンも法律の土地勘を持つことが重要。ここでは、ビジネスに関連する法律の全体像を俯瞰する。
第3回 商取引と契約 大学ではビジネス教育が盛んになっている。就職して社会で活躍するためには、学生にとっても「ビジネスと契約の関係」を理解していることが必要。基本的な知識を身に着ける。
第4回 不動産契約 物権と債権の違いを理解するとともに、ビジネスの現場で起こる問題事例について考える。リーガルマインドの獲得を狙いとする。
第5回 会社法 企業間の取引では、民法で想定されている個人的な取引とは異なり、定型的な仕事が継続的に反復して大量に行われる。そこで、商取引の特性に応じて合理的な取扱いを定めたルールが商法や会社法であり、企業経営には必須の知識である。
第6回 株式会社の経営機構と監視・監督 ビジネスの担い手は株式会社。特に、上場株式会社には厳しいルールが適用されている。リスク管理、コーポレート・ガバナンス等に関する法令順守。法的ルールの要求に沿って企業経営を行っていくことが必要。取締役の責任等についても重要。
第7回 M&Aおよび組織再編 経営課題の解決のために、M&Aや組織再編が遂行される。新分野への進出などにあたり、外部からの経営資源の獲得にも大いに関係する。
第8回 知的財産の基礎知識 ビジネスに関連する法律の中でも、企業が保有すべきコアコンピテンスを保護する知的財産権関連法に注目する。知的財産権は、企業内での状況分析、戦略策定等の実質的な議論が必要な分野。
第9回 知的財産保護制度の鳥瞰図的理解 理工系大学、大学院においては、知的財産権関連法の中でも、特に保護対象を技術的思想の創作とする特許に焦点を当て、特許制度をめぐる世界情勢等について学び、その概要を把握する。
第10回 知的財産行政をめぐる現状と課題 特許庁の企画調整官をゲストとしてお招きし、知的財産行政をめぐる現状と課題について、第一線の方から情報提供いただく。
第11回 特許情報の検索、分析、活用事例 膨大な量の特許情報に含まれる技術情報を如何に戦略立案に活用していくか。特許情報データベースおよびその検索手法について、特許庁特許情報室の専門家の解説をいただく。
第12回 知財戦略策定プロセス 戦略とは何か、また戦略策定の基本的手法を学ぶとともに、経営戦略と知財戦略の関係についても考えてみたい。また、知財戦略策定のための演習課題を提示し、次回のグループ発表に向けて準備する。
第13回 知財戦略策定演習 事前に提示した演習課題についてグループディスカッションの成果を発表する。演習により知財戦略策定への理解を更に深める機会としたい。
第14回 企業における知的財産戦略 我が国の大手メーカーにおける知財マネジメントの実際に触れ、知的財産により企業の成長強化を図る視点を強化する。
第15回 企業のグローバル化と知的財産権 自らの起業を目指して理工系大学や国立研究機関からの研究成果が注目され、その商業化に向けた産学連携が推進されているが、そこには多くの課題も存在する。如何にして産学連携を効果的に進めるかを考えたい。

教科書

OCW-iに掲載される講義資料

参考書、講義資料等

(例)
中村信男, 和田宗久, ビジネス法入門(第2版), 中央経済社
田中浩之, ビジネス法体系 知的財産法, LexisNexis
IPトレーディング・ジャパン株式会社, (株)ワールド・ヒューマン・リソーシス, 知的財産管理 実務ハンドブック, 中央経済社

成績評価の基準及び方法

講義内での最終レポート(70%)、グループディスカッションでの貢献度(30%)
全出席が原則

関連する科目

  • ESD.H402 : 社会起業
  • ESD.H403 : 営業戦略・組織
  • ESD.H405 : 製品設計・開発
  • ESD.H406 : マーケティング・サイエンス
  • ESD.H407 : リーダーシップ
  • ESD.H404 : ファイナンス
  • IEE.C532 : 技術と知的財産のマネジメント

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,知的財産の基礎的な図書を自習していることが望ましい。

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