本講義では,電力システムの最新のハ-ドウェア・ソフトウェア技術について講述する。具体的には,火力・原子力発電,送変電機器などの電力機器(高電圧技術を含む),電力系統の運用・制御,系統保護,直流送電,電力用通信技術,スマートグリッドなどの電力分野における最新の技術について講述する。
本講義を履修することによって,次を理解する。
1) 電力システムでどのような技術(ハ―ドウェア,ソフトウェア技術)が用いられているかを理解する。
2) 水力・火力・原子力発電,電力輸送,電力系統の運用・制御などの分野について最新の技術ならびに最近の課題を理解する。
3) スマートグリッドなどの新しい技術動向について理解する。
電気事業,火力発電,原子力発電,電力輸送,系統運用,スマートグリッド,再生可能エネルギー,高電圧,送変電機器,パワエレ
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
1) 電力工学の実務に携わっている研究者・技術者により,オムニバス方式で講義を行う。
2) 講義は配付資料に基づき実施する。
3) 講義の中で,予め指定したテーマに対し,ディスカッションを行う,
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 電気事業の現況と課題 | 発送電分離の課題についての議論 |
第2回 | 発電1:火力発電技術 | 電気事業における二酸化炭素排出低減方策についての議論 |
第3回 | 発電2:原子力発電技術 | 原子力発電所の再稼働のための課題についての議論 |
第4回 | 電力流通1:送変電技術 | 高需要密度地域への最適電力供給方法についての議論 |
第5回 | 電力流通2:配電・電子通信技術 | 家庭等での需要コントロールについての議論 |
第6回 | 電力系統運用技術 | 再生可能エネルギー発電増大が系統運用に及ぼす影響についての議論 |
第7回 | これからの電力技術 | 将来有望と考えられる発電技術に関する議論 |
第8回 | 工場見学 | 講義で学習した技術が現場でどのように使われているかの理解 |
第9回 | エネルギーとスマートグリッド1:発電システム | 系統擾乱が発電機に及ぼす影響の説明 |
第10回 | エネルギーとスマートグリッド2:新エネ,再エネ | 蓄電池利用の特質についての説明 |
第11回 | エネルギーとスマートグリッド3:スマートグリッド | 系統保護システムが果たす役割についての説明 |
第12回 | 高電圧技術と送変電機器1:高電圧技術 | 高電圧発生技術についての説明 |
第13回 | 高電圧技術と送変電機器2:送変電機器 | GISの特長と課題についての説明 |
第14回 | パワエレ技術と電動機1:パワエレ技術 | DC/DCコンバータの概念設計 |
第15回 | パワエレ技術と電動機2 | モータ制御技術の変遷についての説明 |
教科書は指定せず
授業で用いる資料は事前にOCW-iにアップする。
1)前半と後半の計2回のレポート提出および授業での発言状況による。
2) 欠席回数に応じて若干の減点をするが,講義の1/2以上を欠席した場合は不合格とする。
1) 学部において,電力工学,電気機器学等の関連科目を履修していることが望ましい。
2) 前の週に提示される講義関連課題を事前に検討したうえで講義に出席すること。
受講希望者数が100名程度以上に達した場合は,受講者数を制限する可能性がある。