2019年度 光学材料特論   Advanced Course of Materials Optics

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開講元
材料コース
担当教員名
矢野 哲司  松下 伸広 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月3-4(S7-201)  木3-4(S7-201)  
クラス
-
科目コード
MAT.C500
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2019年5月9日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
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講義の概要とねらい

この講義では、光学材料特論として、無機材料を中心とした物質と光、電磁波、磁場との相互作用に基づいた機能性材料について講義する。
前半では、無機材料の持つ特徴的な構造と性質から生じる優れた光学的性質について説明し、それを利用した光学材料・素子として、光ファイバー、光導波路、レーザー、光増幅器、光共振器、電気光学素子、非線形光学素子の機能、発現原理について説明する。
後半では光と磁気の相関現象という観点について学ぶ。まずは光に関する基礎的な現象を復習した後に、ファラデー効果ならびにカー効果とそれを用いた磁区観察、誘電率と導電率のテンソル表示、マクスウェル方程式に基づく光の伝搬、電磁界の界面での連続性に続いて学んだ上で、光ディスクと光磁気記録、光通信用光磁気デバイスと材料、磁気光学材料のデバイス例を紹介する。さらに、人工的な構造体導入による誘電率と透磁率の制御で、特異な屈折率を持つ物質などを作りうるメタマテリアルの概説に続いて、光メタマテリアルの種類・構造・特性・作製方法について説明する。

到達目標

本講義を履修することにより、以下の知識と能力を修得する。
1) 光学材料の構造、性質
2) 光ファイバーや光導波路の光導波原理、特徴
3)レーザー発振、光増幅の原理と共振器構造との関係
4)電場と無機材料との相互作用と物質の光学定数との関係
5)磁気光学材料の物性、デバイス応用について理解し、知識を得ることができる。
6)メタマテリアルに関する基本的な概念を学ぶととともに、その構造・特性ならびに基礎的設計指針を習得することができる。

キーワード

光学材料、光波、伝搬、光ファイバー、光導波路、光共振、光増幅、電気光学効果、非線形光学効果、光と磁気, メタマテリアル, 誘電率, 透磁率

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

適宜、講義に関連する演習問題等に取り組みながら理解を深められるように授業を進める。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 光学材料としての無機材料 光透過窓 単結晶 ガラス
第2回 光ファイバーと無機材料 光ファイバー 光損失 コアクラッド構造 シリカガラス
第3回 光導波路と無機材料 光導波路 シリカガラス 誘電体結晶
第4回 光共振器と無機材料 光共振器 Q値 
第5回 光増幅と無機材料 光増幅 利得 反転分布
第6回 レーザーと無機材料 レーザー 閾値
第7回 電気光学効果と無機材料 電気光学効果 ポッケルス効果 カー効果 変調
第8回 非線形光学と無機材料 非線形光学 屈折率楕円体 高調波発生 電気光学効果 光波混合
第9回 光と磁気の復習 偏光、旋光、ファラデー効果、磁化、磁区
第10回 光磁気効果ならびにそれらを用いた磁区観察 磁気光学効果(ファラデー効果、カー効果)
第11回 誘電率と導電率のテンソル表示 誘電率と負の屈折率
第12回 マクスウェル方程式にもとづく光の伝搬 電磁界の界面での連続性
第13回 光・磁気材料とデバイス応用I (光磁気記録) 光を用いた高密度磁気記録
第14回 光・磁気材料とデバイス応用II (光通信、磁区観察、電流センサ) 光ファイバー、光アイソレータ
第15回 メタマテリアル メタマテリアルの種類、構造、特性、作製法

教科書

特になし。

参考書、講義資料等

特になし。

成績評価の基準及び方法

出席,宿題(授業中の課題),期末試験により評価する.

関連する科目

  • MAT.C402 : 量子光物性特論
  • ENR.I510 : 固体光物性特論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

電磁気学を履修していること。

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