本授業科目では,機械工学の中でも発展的課題について体験学習することによって,以下に示す内容を体験学習する.
1. 熱処理を施した鋼の組織と機械的特性
2. 回転軸の危険速度と釣り合わせ
3. 蒸気圧縮式冷凍機の実験
4. カルマン渦列の可視化と速度計測
5. エネルギ解放率と破壊靭性
6. アクティブ振動制御
7. 燃料電池の原理と特性評価
8. 実験レポートの作成方法
9. 課題設定力,実践力および解決力
10. データ収集・処理方法およびまとめ方
11. 考察の仕方
本講義を履修することによって座学からだけでは学ぶことができない次のような能力を修得・体得することが到達目標である.
1. 熱処理を施した鋼の組織と機械的特性との関係を理解している.
2. 回転軸の危険速度の原理と影響係数法による振動のつり合わせ法を理解している.
3. 熱サイクルについて理解している.
4. 流れ場の特性と関連する無次元数の関係を理解している.また,非定常流れ場に関する基礎的事項を理解している.
5. エネルギ解放率と破壊靭性 破壊靭性の概念を理解している.
6. アクティブ振動制御 振動を能動的に制御する方法を理解している.
7. 燃料電池の原理と特性評価 燃料電池の動作原理とその特性の評価方法を理解している.
8. 実験レポートの作成方法を理解している.
9. 課題設定力,実践力および解決力を理解している.
10. データ収集・処理方法を理解している.
11. 考察の仕方を理解している.
この科目は,学修目標の
6. 機械工学の発展的専門学力
7. 専門知識を活用して新たな課題解決と創造的提案を行う能力
の修得に対応する.
熱処理,危険速度,冷凍サイクル,カルマン渦,破壊靭性,アクティブ制御,燃料電池
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
第1回のオリエンテーションでは,この授業科目に対する心構えと注意事項,実験レポートの執筆要領について説明をする。その後,受講学生を6つのグループに分け,各実験テーマを順次実施する。レポートは期日までに提出しなければならない。なお安全やスムーズな進行のためにも事前に実験テキストをよく読んでくることが求められる。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | オリエンテーション | 講義の概要とねらい,実験の進め方,レポートの書き方などを理解する。 |
第2回 | 熱処理を施した鋼の組織と機械的特性 | 熱処理を施した鋼の組織と機械的特性との関係を学ぶ。 |
第3回 | 回転軸の危険速度と釣り合わせ | 回転軸の危険速度の原理と影響係数法による振動のつり合わせ法ついて学ぶ。 |
第4回 | 蒸気圧縮式冷凍機の実験 | 蒸気圧縮式冷凍機をつうじて熱サイクルの理解を深める。 |
第5回 | カルマン渦列の可視化と速度計測 | 物体後流の流れ場を可視化し,流れ場の特性と関連する無次元数の関係を考察する。また速度計測を行い,非定常流れ場に関する理解を深める。 |
第6回 | エネルギ解放率と破壊靭性 | 破壊靭性の概念を理解し,モードI条件下でのき裂の進展実験を行う。 |
第7回 | アクティブ振動制御 | 振動を能動的に制御する方法を,実験を通じて理解する。 |
第8回 | 燃料電池の原理と特性評価 | 燃料電池の動作原理を理解するとともに,その特性を評価する。 |
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特になし
全ての実験を履修し,全てのレポートを提出することが単位取得のための前提条件である.
成績は,実験実施の主体性・貢献度(30%程度),および,レポート(70%程度)から総合的に判断する.
機械系基礎実験(MEC.P211.A)及び機械系応用実験(MEC.P211.A)を履修していること.あるいは,それに相当する知識を有することを条件とする.
なお,実験設備および安全上の理由により,受講学生数を制限する.