2017年度 複素関数論 A   Complex Function Theory A

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開講元
機械系
担当教員名
山本 貴富喜  堀内 潔  末包 哲也 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
金3-4(I121)  
クラス
A
科目コード
MEC.B212
単位数
1
開講年度
2017年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2017年4月18日
講義資料更新日
2017年6月2日
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 概要: 複素数は実数と虚数を組み合わせた数字であり,機械工学の様々な現象を理解するために欠かせない数学のツールである。本講義では,複素解析の初歩として,複素変数の関数の微積分を,実数値関数の微積分と比較しながら学習することで複素関数の特徴を理解すると共に計算力を養う。さらに,コーシーリーマンの方程式,ラプラス方程式,コーシーの積分定理などを学習することで,複素関数の積分評価においては重要な手法の多くがコーシーの積分定理やコーシーの積分公式から展開されることを学習する。その後,級数展開や留数の利用によるなどの応用的事項を扱う。
 本講義のねらい: 機械系に必要とされる複素関数論の基礎と応用を習得する。複素関数の微分に関する基礎的な概念を理解すると共に,その2階偏微分方程式との関連性と,実関数の積分値の計算への応用手法を修得することで,工学的な問題の解決へと資する数学力を身につける。 

到達目標

複素関数論を履修することにより,次の能力を修得する。
1) 複素数と複素関数の概要を理解し,基本的な計算ができる能力。
2) 複素関数を活用する利点を理解の上,工学的な実問題に応用してく解くことができる能力。

キーワード

線形2階偏微分方程式、ラプラス方程式、複素微分、複素積分、留数、リーマン面

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

基礎的内容について学習の後、発展的・応用的内容を解説する。講義内容の確実な理解と応用力を養うため,適宜,講義内容に関連した演習を行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 複素関数の微分,コーシーリーマンの方程式 コーシーリーマンの方程式の導出
第2回 線形2階偏微分方程式の基礎、ラプラス方程式 楕円型2階偏微分方程式の満たす関係式
第3回 複素関数の積分,コーシーの積分定理 複素関数の積分における積分路の設定
第4回 コーシーの積分公式,テーラー級数,ローラン級数 級数展開の導出
第5回 留数,積分評価への留数の利用 留数を利用した積分の計算例
第6回 ジョルダンの補題,ブロムウィッチ積分路 ラプラス変換への応用
第7回 多価関数,リーマン面 リーマン面における分岐の設定
第8回 まとめと応用

教科書

渡部隆一、宮崎浩、遠藤静男、「複素関数」、改訂工科の数学4、培風館、(1980)
上記は入手困難であり,各自,自分に適したテキストを購入することを強く勧める.

参考書、講義資料等

スッキリわかる複素関数論,皆本,近代科学社
複素解析,宮地,日本評論社
複素関数を学ぶ人のために,芦田,オーム社

成績評価の基準及び方法

毎回の講義中に提出する演習(40%),期末試験(60%)によって成績を評価する。

関連する科目

  • MEC.B213 : 偏微分方程式

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

偏微分方程式を履修している事が望ましい

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

山本 貴富喜、yamamoto.t.ba[at]m.titech.ac.jp、内線3182
末包 哲也, tsuekane[at]es.titech.ac.jp : 5494

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