2016年度 機械システムデザイン   Creative Design of Mechanical Systems

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開講元
機械系
担当教員名
八木 透  赤坂 大樹  MOUGENOT CELINEJEANNEMARIE  坂本 啓  吉岡 勇人  松村 茂樹  田中 真二  伏信 一慶  朴 鍾淏  木倉 宏成  渡辺 正人  伊藤 優  関口 悠  澤田 哲生  齊藤 卓志  朱 疆  安井 位夫 
授業形態
    
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火1-4(石川台3号館201A,201B,201C号室 石川台3号館303,405号室)  金1-4(石川台3号館201A,201B,201C号室 石川台3号館303,405号室)  
クラス
-
科目コード
MEC.Q301
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2016年1月11日
講義資料更新日
2016年4月21日
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,ユーザニーズに応える機械システムをグループで企画・設計・製作する体験を通して創造的思考法を修得する.新しく、且つ独創的な機械システムについて10人程度の学生からなるグループを構成してユーザが本質的に「使える機械」を設計・開発する.このためにユーザや使用される現場および実際の状況についての調査等を行い,アイデアを出す”デザイン思考”という設計手法を学修する.アイデアを形にしたプロトタイプを製作し,このプロトタイプに対する他者の評価を通じて設計の問題点を抽出し,改良するプロセスを繰り返すことで,完成度の高い設計案を作成する.これらの企画・設計段階においてグループを構成する各人の創出するアイデアをグループ内で繰り返しブレインストーミングすることによって機械システムを高度化していく.この体験を通じて具体的プロジェクトを主導的に立案・遂行する能力を養成する。この結果,本講義以前の設計・製図・加工を中心とする機械設計に関する基礎能力に加え, 求める機能を実現させる為の創造的思考法を実践的に修得する. 更に本プロトタイプを用いたプレゼンテーションを通じて,評価者に正確に内容を伝える技術を習得する.

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1)機械システムを実際に設計するための企画,設計,創造的思考ができる.
2)求める機能を実現させる為の創造的思考ができる
3)ユーザの視点からみて「使える機械」を開発するための,デザイン思考という設計を習得している
4)アイデアを具現化するために機械システムの製作・加工ができる
5)プレゼンテーションを通じて他者に自分のアイデアを正確に伝えることができる

キーワード

企画力・設計力・創造的思考力・デザイン思考・プロトタイプ・グループワーク・加工技術・制御技術・総合力

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

10人程度のグループワークを主体とします。各班毎にコンセプト起案→加工法等の習得→プロトタイプ作製→プレゼンテーションを行なってもらいます。コンセプト起案やプロトタイプ作製等の課題は時間内だけでなくホームワークとして行って下さい。実際の機械システムの作製は機械システム開発プロジェクト(MEC.Q311.A).で行ないます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 グループ分けおよびグループワーク  -各Grの機器確認,課題紹介,備品・機器チェック グループ毎に課題を解決する方法を考案する。既存法等も調査する
第2回 コンセプト起案・テーマ決定  -文化的背景(エスノグラフィ)調査と実社会におけるユーザ観察 課題を解決するコンセプトを起案する。実際のユーザについて調査する
第3回 ユーザ体験を中心したコンセプト調査  - コンセプト絞り込み(1グループ3アイディア),起案 コンセプトをグループ毎に絞り込む。ユーザの使用による効果も検討する
第4回 スケッチ(スケッチ,ストーリーボード)  - スケッチ,ストーリーボード(絵コンテ)作成 ポスター作成 コンセプトを元にユーザの使用による効果を可視化する
第5回 プロトタイプの設計と作製/ソリッドワークス・ツール講習  -ボール盤/バンドソ コンセプトを具現化する加工機(ボール盤/バンドソ-)の操作法を習得する
第6回 プロトタイプの設計と作製/ソリッドワークス・ツール講習  -ノギス・マイクロメータ コンセプトを具現化の為のツールとなるノギス・マイクロメータの使用法を習得する
第7回 プロトタイプの設計と作製/ソリッドワークス・ツール講習  -NCフライス/旋盤 コンセプトを具現化する加工機(NCフライス/旋盤)の操作法を習得する
第8回 プロトタイプの設計と作製/ソリッドワークス・ツール講習  -レーザ加工機 コンセプトを具現化する加工機(レーザ加工機)の操作法を習得する
第9回 メカニズムと機械システム入門/クイック&ダーティープロトタイプ製作 コンセプト具現化の為の機構技術を習得し、プロトタイプ作製に反映する
第10回 材料の特性と選択,部品の接合/クイック&ダーティープロトタイプ製作 コンセプト具現化の為の材料選定法を習得し、プロトタイプ作製に反映する
第11回 モータやアクチュエータ機器/クイック&ダーティープロトタイプ製作 コンセプト具現化の為のアクチュエータ技術を習得し、プロトタイプ作製に反映する
第12回 軸受,軸継手,歯車,ねじ,ばね/クイック&ダーティープロトタイプ発表 コンセプト具現化の為の動力伝達技術を習得し、プロトタイプ作製に反映する
第13回 Prototyping製作  -木・樹脂素材で作る コンセプトを評価者に伝えるためのプロトタイプを作製する
第14回 Prototyping改良  -木・樹脂素材で作る コンセプトを評価者に伝えるためのプロトタイプを改良する
第15回 最終発表会  プレゼンテーションを通じてコンセプトの解決法を伝える

教科書

特に指定しない。講義資料は各課題の最初に配布するか若しくはOCW上でダウンロードする

参考書、講義資料等

星野匡『発想法入門』 日経文庫 , ISBN-13: 978-4532110772,
Dustyn Roberts『Making Things Move動くモノを作るためのメカニズムと材料の基本』 オライリージャパン, ISBN-13: 978-4873115368,
松岡ほか 『Mメソッド多空間のデザイン思考』 近代科学社, ISBN-13: 978-4764904446
Karl Ulrich, Steven Eppinger『Product Design and Development 』 McGraw Hill Higher Education; 5th Revised Ed, ISBN-13: 978-0072296471

成績評価の基準及び方法

毎週提出するノート 20%・課題 30%・デモレビューシート 20%・最終発表会 30%

関連する科目

  • MEC.Q311 : 機械システム開発プロジェクト
  • MEC.Q201 : 機械システム学
  • GRD.R101 : 4類リテラシ1
  • GRD.R102 : 4類リテラシ2
  • GRD.R103 : 4類リテラシ3
  • GRD.R104 : 4類リテラシ4

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

「4類リテラシ」 (GRD.R101,GRD.R102,GRD.R103, GRD.R104) および「機械システム学」 (MEC.Q201.R)を履修していること,または同等の知識があること。実習装置の数に制限があるため定員を超えた場合は本授業は機械系の学生を優先とする。

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