構造力学に関する基礎について実験により理解を深めるため、異なる4つの実験、すなわち、鋼材の引張試験(実験A),Bridge Competition(実験B),はりの曲げ実験・振動実験(実験C),座屈実験(実験D)を行う.鋼材の引張試験では実験準備を学生が自ら行い,載荷時には試験片破断までの挙動を観察する.Bridge Competitionでは構造力学の知識を活かして橋梁模型の設計・製作を行い,与えられた制約の中で構造効率性,デザイン性等を競う.はりの曲げ実験・振動実験では,学生が自ら実験計画を考案し,与えられた機具を駆使して構造力学の基本原理を実験的に確認する.座屈実験では,複数の供試体の座屈挙動を観察し,座屈荷重の実測値と理論値を比較する.
構造力学の基本原理や鋼構造物の破壊挙動を実験を通じ体得する.また,はりの曲げ・振動実験における実験の計画や,Bridge Competitionにおける橋梁模型の設計・製作を通して,学生の自主的・創造的取り組みの力,チームで課題を成し遂げる力を習得する.
構造力学、鋼材、引張試験、破壊、座屈、曲げ、振動、ブリッジコンペティション
✔ 専門力 | 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
構造力学実験は(i)前試問、(ii)実験、(iii)後試問を各実験について実施する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 実験ガイダンスおよび安全に関する注意 | 安全への理解 |
第2回 | (実験A)引張試験 | 応力-ひずみ曲線、破壊プロセスに関するデータ解析と考察 |
第3回 | (実験B)Bridge Competition 橋梁模型製作 | 橋梁の設計、橋梁製作 |
第4回 | (実験B)Bridge Competition プレゼン・載荷実験 | 橋梁設計コンセプトに関するプレゼンテーション、載荷試験結果を踏まえた考察 |
第5回 | (実験C)はりの曲げ・振動実験 | 実験計画書、構造力学に基づく理論値との比較等データ解析と考察、振動計測結果に基づく減衰の評価 |
第6回 | (実験D)座屈実験 | 座屈荷重の評価、細長比と座屈荷重との関係、非弾性座屈のデータ分析 |
鋼構造,三木千壽,共立出版
JISハンドブック 鉄鋼1』,編さん:日本規格協会(2015/01),ISBN-13: 978-4542183018
構造系の座屈と分岐,池田清宏・室田一雄共著,コロナ社
レポート等の提出物により評価
特になし
原則,1回でも無断欠席した場合は単位を認定しない.
また,前試問で準備が十分でないと判断された場合には
実験参加を許可しないことがあるので注意すること.
一部の構造力学実験は,すずかけ台G3棟9F 901,905実験室で行う.
集合場所に注意すること.