本講義は、持続社会の実現に向けて期待されるバイオプロセスをテーマとしている。微生物をはじめとして生物の多様な機能を工業的に利用する産業、特に食品や医薬品製造について、バイオプロセスの基本から応用までを実際の事例を基に紹介し、理解を深めることを目的とする。バイオプロセスは、発酵・醸造に端を発し、ゲノム情報や遺伝子操作の活用による医薬品原料や高機能性材料の生産などへの展開が進められている。近年では、再生医療の実現に向けた取り組みも進められている。本講義を通じて、バイオ関連技術およびそれを応用したバイオプロセスについて学び、バイオ産業の現状と課題、さらには将来展望について考察する。
本講義を履修することにより、以下の知識と能力を習得する。
1) 生物反応操作
2) 食品プロセス工学
3) 医薬品製造技術
4) 動物細胞培養
5) 医化学分析
6) ペプチド工学
生物反応操作、医薬品製造技術、食品プロセス工学、動物細胞培養、バイオセンサ、ペプチド工学
専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義内容を確実に理解し、応用力を養うために、演習を行うとともにレポートを課す。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 序論,バイオプロセス | |
第2回 | 食品プロセス工学 | 食品製造における熱交換操作 |
第3回 | 食品プロセス工学 | 食品製造における様々な単位操作-粉乳製造関連技術 |
第4回 | 医薬品製造プロセス | 発酵およびバイオ医薬品の開発・製造プロセス概説 |
第5回 | 医薬品製造プロセス | 抗真菌抗生物質ミカファンギン製造プロセスの開発 |
第6回 | 動物細胞利用プロセス | 動物細胞培養 |
第7回 | 医化学分析 | バイオセンサ、免疫測定法、遺伝子検査 |
第8回 | ペプチド工学 | 機能性食品、ペプチドアレイ |
なし
化学工学会バイオ部会編 『バイオプロダクション』 コロナ社
レポート(70%)、演習(30%)
特になし