本講義では、材料中にき裂が発生した時に、構造部材の強度がどのように変化するのかを記述する「破壊力学」の基礎を提供します.
理想強度がなぜ現実の材料では得られないのか考察し,き裂のエネルギー論からき裂進展条件を理解します.また応力拡大係数の性質を理解し,種々の破壊に関する問題にこれを適用する方法を理解します.
1) き裂進展開始条件を理解する
2) 応力拡大係数を理解する
3) 破壊靱性試験法を理解する
脆性破壊,理想強度,き裂,エネルギー解放率,グリフィスの式,破壊靱性,応力拡大係数,小規模降伏,破壊靱性試験,損傷許容設計
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
1) 毎回の授業で出席をとります.
2) 毎回の授業で演習を行います.
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 破壊力学への入り口 | 理想強度について講述 |
第2回 | き裂のエネルギー論1 | Orowan の脆性破壊条件を講述 |
第3回 | き裂のエネルギー論2 | Griffithの式を講述 |
第4回 | 応力拡大係数 | 応力拡大係数を講述 |
第5回 | 小規模降伏条件 | 小規模降伏条件について講述 |
第6回 | 破壊靱性試験 | 破壊靱性試験について講述 |
第7回 | 損傷許容設計 | 損傷許容設計について講述 |
指定なし
講義資料は講義中に配布する
配点は,期末試験(50%),演習(25%),出席点(25%)とする.
履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい
稲邑朋也,inamura.t.aa[at]m.titech.ac.jp
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