2018年度 放射線の基礎と応用   Fundamental Radioactivity and its Application

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開講元
物理学科
担当教員名
河野 俊之 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8(H136)  金7-8(H136)  
クラス
-
科目コード
ZUB.F332
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2018年6月12日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,放射線の種類と性質,原子核の性質,放射性同位元素,放射線と物質の相互作用,放射線の発生法と計測法,人体への影響,応用例などについて解説する。また,放射線の安全取り扱いや,関連する法律についても触れる。
放射線は,研究上も産業応用上も有用なツールであるが,使用方法を誤れば周囲に危険を及ぼす。本講義により,放射線,放射性同位元素の基礎から応用例,測定技術を学ぶことで,放射線に関する正しい知識と安全な取り扱い方法を習得することを目的とする。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を修得する。
1) 放射性崩壊の法則と半減期を説明できる
2) α崩壊,β崩壊について説明できる
3) 各種の放射線と物質の相互作用を理解できる
4) 様々な放射線の検出方法を説明できる
5) 加速器の原理を理解できる
6) 放射線の安全取り扱いと関連法令を理解できる

キーワード

放射性同位元素,崩壊の法則,α崩壊,β崩壊,放射線と物質の相互作用,放射線検出器,加速器,放射線の人体への影響,安全取り扱い

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

毎回の講義で,その日の講義内容に関する簡単な演習問題に取り組んでもらいます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 放射線の定義,放射線の種類,エネルギーの単位 放射線の種類,エネルギーの単位について説明できる。
第2回 原子の構造,原子核の大きさと質量,結合エネルギー 原子核の基本的性質を理解し,結合エネルギーの重要性を説明できる。
第3回 原子核の安定性と崩壊,崩壊の法則と半減期,放射能 崩壊の法則と半減期を説明できる。
第4回 α崩壊,β崩壊,γ線放出,核分裂,X線とγ線 α崩壊,β崩壊について説明できる。
第5回 X線,γ線と物質の相互作用 電磁波と物質の相互作用を理解する。
第6回 荷電粒子と物質の相互作用 荷電粒子と物質の相互作用を理解する。
第7回 中性子と物質の相互作用 中性子と物質の相互作用を理解する。
第8回 放射線検出器1(電離箱,比例計数管,GM管) 気体を用いた放射線検出器について説明できる。
第9回 放射線検出器2(シンチレータ,半導体検出器,エレクトロニクス) シンチレータ,半導体を用いた放射線検出器について説明できる。
第10回 加速器の種類と機器構成,静電加速器,サイクロトロン 加速器の機器構成,サイクロトロンの原理を理解する。
第11回 シンクロトロン シンクロトロンの原理を理解する。
第12回 応用1(核分裂のメカニズム,原子炉の仕組みと原子力発電) 核分裂のメカニズムを理解し,原子炉の仕組みを説明できる。
第13回 放射線の人体への影響,吸収線量,実効線量など 放射線の人体への影響を理解する。
第14回 応用2(放射線の医学利用) 放射線の医学応用例を説明できる。
第15回 放射線の安全取り扱い,放射線に関する法律 放射線を安全に取り扱う方法を習得し,関連法令を理解する。

教科書

指定しない。

参考書、講義資料等

講義資料を配付する。

成績評価の基準及び方法

毎回の講義時に行う小テスト,および期末試験により評価する。

関連する科目

  • PHY.F350 : 原子核物理学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない。

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