本コースでは、双曲型平衡則系の数学解析について講義する。時間大域解の存在と漸近安定性に関する数学的一般論の紹介を行う。
本コースの目的は次の通りである。非線形偏微分方程式としての双曲型平衡則系を扱う。系に対していくつかの構造条件を定式化し、それらの構造条件の下で、小さい初期値に対して時間大域解の存在と漸近安定性を証明する。その証明は、エネルギー法と半群を用いた手法に基づく。
・構造条件の物理的数学的な意味を理解すること
・系の消散構造を理解すること
・エネルギー法を修得すること
・半群を用いた手法を修得すること
・大域解の存在と漸近安定性に関する数学理論を理解すること
双曲型平衡則系、数学的エントロピー、系の対称化、安定性条件、職人技条件、消散構造、減衰特性、大域解、エネルギー法、アプリオリ評価、漸近安定性、半群を用いた手法
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
通常の講義形式で行う.また,適宜レポート課題を出す.
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ・導入(双曲型平衡則系) ・数学的エントロピーと対称化 ・線形化系の減衰特性 ・消散構造 ・大域存在に関する結果 ・エネルギー評価(アプリオリ評価) ・時間重み付きエネルギー評価 ・減衰評価 | 講義中に指示する |
使用しない
講義中に指示する.
レポート課題(100%)による.
微分方程式概論第一、微分方程式概論第二が履修済みであることが望ましい。