2022年度 数学特殊講義A   Special courses on advanced topics in Mathematics A

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開講元
数学科
担当教員名
星 裕一郎  鈴木 正俊 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等   
クラス
-
科目コード
ZUA.E331
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

遠アーベル幾何学とは,「遠アーベル多様体というある特別なクラスに属する代数多様体の数論幾何学的性質は,その代数的基本群の純位相群論的な性質によって完全に決定されるであろう」という予測に基づいて,1980年代にGrothendieckという数学者によって提唱された数論幾何学の一分野である.この講義では,その遠アーベル幾何学への入門を目的として,代数体や混標数局所体といった数論的に重要とされる体に対する遠アーベル幾何学を解説する.より具体的には,代数体や混標数局所体の絶対ガロア群と同型な位相群を入力データとして,そして,そのような体の数論的な不変量をその出力データとする,単遠アーベル幾何学的な位相群論的復元アルゴリズムについての解説を行う.
例えば混標数局所体に対するアルゴリズム的観点による遠アーベル幾何学には,遠アーベル幾何学における基本的な考え方や手法が頻出するため,そのような遠アーベル幾何学の解説は入門の題材として適切なのではないかと考えている.また,講義全体を通じて,代数体や混標数局所体に関する基礎的な事実だけでなく,例えばクンマー理論,大域類体論や局所類体論などといった,ガロア群という概念を中心的なテーマに据えた数論の研究における様々な重要な理論が登場する.そのような理論が実際に扱われる現場を眺めること自体にも意義があるのではないかと考えている.

到達目標

以下の事項の理解:
混標数局所体やその絶対ガロア群に関するいくつかの基本的な事実
混標数局所体に関するいくつかの単遠アーベル的復元アルゴリズムの構成
代数体やその絶対ガロア群に関するいくつかの基本的な事実
代数体に関するいくつかの単遠アーベル的復元アルゴリズムの構成

キーワード

遠アーベル幾何学,代数体,混標数局所体,絶対ガロア群,単遠アーベル的復元アルゴリズム,局所大域円分同期化

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式で行う.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 以下の内容を解説する予定である: 混標数局所体やその絶対ガロア群 混標数局所体に関する単遠アーベル的復元アルゴリズム 代数体とその絶対ガロア群 局所大域円分同期化 代数体に関する単遠アーベル的復元アルゴリズム 講義中に指示する.

教科書

使用しない.

参考書、講義資料等

講義中に指示する.

成績評価の基準及び方法

レポート課題(100%)による.

関連する科目

  • MTH.A301 : 代数学第一
  • MTH.A302 : 代数学第二
  • MTH.A331 : 代数学続論

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし.

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