2022年度 複素解析第一   Complex Analysis I

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開講元
数学科
担当教員名
藤川 英華 
授業形態
講義    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月3-4(W321)  月5-6(W351)  
クラス
-
科目コード
ZUA.C301
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
1-2Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

この講義,複素解析では,1変数複素数値関数について解説する.これは発展を続ける現代数学に不可欠なものである.本科目は演習科目「解析学演習B第一」とセットで履修することが強く推奨される.

この講義の最初では,コーシーリーマンの方程式について解説する.これは実1変数の微分の概念を複素数関数に拡張する際にキーとなるものである.複素関数で微分可能なものは正則または解析的と言われる.さらにこの講義では,解析性の幾つかの同値条件についても論じる.解析関数についてのこれらの同値条件の理論はコーシー理論として知られているものである.次に,有理型関数とその孤立特異点について解説する.また,留数を導入し,それを用いて定積分の計算が可能になることを講義する.

到達目標

本講義を履修することによって以下のことが取得される.
1)複素微分とコーシー・リーマン方程式の理解.
2)コーシーの積分定理とその応用の理解.
3)最大値原理とシュワルツの補題の理解.
4)有理型関数とその特異点の理解.
5)孤立特異点の分類.
6)留数定理を応用して定積分の計算が可能になる.

キーワード

正則関数,コーシー・リーマンの方程式,収束半径,コーシーの積分定理, 有理型関数,孤立特異点,留数定理,調和函数

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式による講義である.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 複素数の導入と複素関数列の収束 講義中に指示する.
第2回 べき級数とその基本的性質
第3回 複素微分とコーシー・リーマン方程式
第4回 線積分
第5回 コーシーの積分定理とその応用
第6回 正則関数の性質
第7回 最大値原理,シュワルツの補題、理解度確認
第8回 有理型関数とローラン展開
第9回 孤立特異点の分類と特徴づけ
第10回 留数と計算法
第11回 留数定理
第12回 定積分への応用
第13回 偏角の原理
第14回 調和函数

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

使用しない

参考書、講義資料等

金子晃「関数論講義」サイエンス社

成績評価の基準及び方法

期末試験による。詳細は授業中に述べる。

関連する科目

  • MTH.C302 : 複素解析第二
  • MTH.C301 : 複素解析第一
  • ZUA.C302 : 解析学演習B第一

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

解析概論第一及び第二を履修していることが望ましい.解析学演習B第一もあわせて履修することが望ましい.

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