2019年度 数学特殊講義I   Special courses on advanced topics in Mathematics I

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
数学科
担当教員名
早野 健太 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等   
クラス
-
科目コード
ZUA.E343
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2019年3月18日
講義資料更新日
-
使用言語
英語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

近年Williamsによる曲面図式やGay-Kirbyによるtrisectionなどといった,有向閉4次元多様体の微分同相類を,曲面への安定写像の消滅サイクルからなる組み合わせ的情報で表す手法が導入された.本講義ではまず折り目,カスプ,消滅サイクルなどの,4次元多様体から曲面への安定写像の基礎事項を概説し,その後上で触れた4次元多様体の単純閉曲線による表示を,写像類群の理論を援用して調べる手法を紹介する.

 本講義では安定写像を一般的なホモトピーで変形した際の消滅サイクルの変化を,写像類群の言葉で記述する方法を学び,さらにその結果を用いて,安定写像から得られる4次元多様体の表示を具体的に決定する方法を会得することを目標とする.

到達目標

・ 4次元多様体から曲面への安定写像に現れる臨界点の局所的な様子を理解すること
・曲面の写像類群,特に手術準同型を扱えるようになること
・安定写像をホモトピーで変形した際の,対応する組み合わせ的な情報を変化を,手術準同型で記述できるということを理解すること
・安定写像の変形により得られるtrisectionの図式を決定する方法を会得すること

キーワード

安定写像,折り目,カスプ,消滅サイクル,写像類群,手術準同型,モノドロミー,平行移動,trisection

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式で行う.また,適宜レポート課題を出す.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 以下の内容を順に解説する予定である. ・安定写像の定義とその例 ・4次元多様体から曲面への安定写像に現れる臨界点 ・写像類群の定義とその例 ・手術準同型の定義 ・安定写像の間のホモトピーと手術準同型の関係 ・trisectionの定義とその例 講義中に指示する.

教科書

使用しない.

参考書、講義資料等

K. Hayano, Modification rule of monodromies in an R_2 move, AGT, 14(2014), no. 4, 2181-2222.
S. Behrens and K. Hayano, Elimination of cusps in dimension 4 and its applications, PLMS, (3) 113(2016), 674-724.
K. Hayano, On diagrams of simplified trisections and mapping class groups, to appear in OJM.

成績評価の基準及び方法

レポート課題(100%)による.

関連する科目

  • MTH.E533 : 数学特別講義I
  • MTH.E639 : 数学最先端特別講義I

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特にない.

このページのトップへ