2017年度 太陽地球系物理学A   Solar-Terrestrial Physics A

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開講元
地球惑星科学コース
担当教員名
長井 嗣信 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(石川台, 2号館, 実験棟1-103)  金3-4(石川台, 2号館, 実験棟1-103)  
クラス
-
科目コード
EPS.A414
単位数
2
開講年度
2017年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

電磁場中の荷電粒子の運動。電磁流体力学の構築。無衝突プラズマの性質。磁場の構造。プラズマ中の波動現象。 各テーマについて、その物理学的プロセスの理解に重点を置く。

到達目標

到達目標 本講義では、宇宙物理学で必要とされる無衝突プラズマ物理学の基礎について理解する。特に、電磁流体力学を中心として、どのようにプラズマが運動するかについて、既習の力学、電磁気学、および、流体力学を結び付けていく。さらに、流体力学と無衝突プラズマの電磁流体力学の違いを理解する。
テーマ  電磁場中の荷電粒子の運動については、各種の簡単な場合に、荷電粒子がどのように振る舞うか。無衝突プラズマの電磁流体力学の構築。電磁流体力学の力学平衡。電磁流体力学の中の波動現象。磁気回転不安定性。

キーワード

プラズマ、磁気流体力学

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

プラズマ物理学の基本的な問題について、具体例をもとにまなぶ。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 プラズマとは。 無衝突プラズマの考え方 プラズマとして扱う必要性
第2回 電離場中の荷電粒子の運動1 ラーマー運動 基本料としてのラーマー半径と振動数
第3回 電離場中の荷電粒子の運動2 ExBドリフト 一様電磁場による運動の理解
第4回 電離場中の荷電粒子の運動3 一様でない磁場 磁場の空間変動の影響
第5回 電離場中の荷電粒子の運動4 磁気モーメントと断熱不変量 運動の不変量の導出
第6回 プラズマの流体的取り扱い方 プラズマの流体的扱い方の意味
第7回 無衝突プラズマにおける圧力 無衝突での圧力の意味
第8回 電磁流体力学の構造 電磁流体方程式の導出
第9回 電磁流体力学のなかでの磁場の時間変化 磁場の時間変化の扱い方
第10回 電磁流体力学のなかでの磁場の空間構造 MHD磁場の一般的構造
第11回 電磁流体力学の波動 アルフベン波 MHDでの基本的な波
第12回 電磁流体力学の波動 磁気音波 磁気音波の意味
第13回 電磁流体力学の不安定性 なぜ不安定になるか
第14回 電磁流体力学の応用としての磁気回転不安定 MRIの物理的構造
第15回 流体的取り扱いから粒子的取り扱い なぜ流体的で扱えないか

教科書

F. F. Chen "Introduction to Plasma Physics and Controlled Fusion" Kluwer Academic/Plenum Publishers

参考書、講義資料等

プラズマ物理学の入門書は、どのようなものでもほぼ同じ内容なので、どれでも参考になる。代表的なものを紹介する。

成績評価の基準及び方法

授業の内容に沿ったレポート課題を課する。各種の公式の導出が目的の場合は、厳密に計算することを要求する。物理過程を理解する課題については、どのように考えるかをていねいに記述することを要求する。課題の狙いについては、その都度紹介する。

関連する科目

  • EPS.B212 : 電磁気学(地惑)
  • EPS.B330 : 流体力学(地惑)
  • EPS.B203 : 力学(地惑)

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

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