2016年度 固体地球科学B   Solid-Earth Science B

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
地球惑星科学コース
担当教員名
岩森 光 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8(石実1-103, Meeting Room)  金7-8(石実1-103, Meeting Room)  
クラス
-
科目コード
EPS.A419
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

東日本大震災以降も、日本列島の各地では地震や火山噴火現象が頻繁に起こっている。これらの現象は、いずれも地球内部の力学的および化学的現象の地表表現であり、その原動力や機構の理解には、地球内部の動的現象の物理的・化学的理解が不可欠である。本授業では、マントルの熱・組成対流を、基礎理論、観測との対比を通して定量的に解説し、表層付近の地震・火山活動を含め、地球規模のテクトニクス・ダイナミクスの視点から、変動現象を統一的に議論する。

到達目標

【到達目標】 固体地球の変動現象、特に地殻変動とマントル対流について、基礎方程式、事象の基本的性質、引き起こされる変動現象の特徴を対比しながら学ぶ。また、変動や対流の結果として生じる地球の物質分化と循環について解説し、固体地球の変動と進化の特徴を概観する。
【テーマ】 マントル対流に関わる質量・運動量・エネルギー保存則と、密度状態方程式、流動則、相平衡などの状態・構成則と、そこから導かれる対流の基本的性質、無次元パラメターであるレイリー数と無次元発熱量の関わりを学ぶ。境界層の重要性に注目しながら、マントル内部の表層、中心部、底部での観測と対流構造の対応を詳細に議論し、物質循環や地球進化の機構を把握する。

キーワード

固体地球、マントル、地殻、対流、熱輸送、物質分化

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

板書を中心に基礎事項や事象の説明をおこないつつ、対話形式で質疑応答や議論を行い、理解を深化をはかります。また、節目での課題について、レポート作成を通して理解を深めます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 日本列島における地殻変動現象 地震、地殻変動
第2回 マントル対流の基礎法的式:保存則 マントル、対流、基礎方程式
第3回 マントル対流の基礎法的式:状態方程式と構成則 マントル、対流、基礎方程式
第4回 マントル対流の性質 熱対流、性質
第5回 熱対流のパラメターと基本構造 熱対流、パラメター、構造
第6回 境界層の熱収支と力学 境界層、熱収支、力バランス
第7回 地球マントル対流の特徴 地球のマントル、対流
第8回 プレート・リソスフェアの構造と運動 プレート、リソスフェア、構造と運動
第9回 アセノスフェアの構造と660㎞不連続 アセノスフェア、660km不連続
第10回 コアマントル境界とコアの対流 コアマントル境界
第11回 マントル対流の全体構造と時間発展 対流の対称性、熱進化
第12回 地球の物質分化と循環 マグマ、元素分別
第13回 大陸地殻の形成と進化 マグマ、水、放射性元素
第14回 沈み込み帯の物質循環 マグマ、水、沈み込むプレート
第15回 沈み込み帯の変動現象 地震、火山、沈み込み帯

教科書

特になし

参考書、講義資料等

特になし。参考資料は随時配布。

成績評価の基準及び方法

固体地球のダイナミクス、特にマントル対流等について、理論及び観測に関する理解度を評価する。中間課題および期末試験またはレポートで成績を評価する。

関連する科目

  • EPS.A203 : 地球史概論
  • EPS.A204 : 地球惑星物理学序論
  • EPS.A331 : 地球物質学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

特になし

このページのトップへ