地球と生命の歴史について時系列に沿って学習を進める。冥王代では惑星・大気海洋の形成と生命起源について学習する。太古代では最古の岩石記録・生命活動記録について学習しつつ、地質学およびテクトニクスの基礎を理解する。原生代では光合成生物・真核生物の登場、地球表層の酸化還元進化、大陸成長、全球凍結について学ぶ。顕生代では後生動物の出現、大量絶滅、気候変動について学ぶ。
地球形成から現在に至るまでの地球史を概説する。地球史解読に必要となる地球科学の様々な研究分野について基礎的な事項を学ぶ。地球と生命の歴史の解読が、どのような科学的根拠に基いて行われてきたかを理解する。講義では特に、様々な学問分野の複合的な理解が必要な問題について扱う。今後、さらに専門の分野を学習するにあたり、俯瞰的な視野を持った上で専門科目を選択できるように、各研究分野の位置づけを理解する。
地球史・生命史
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
毎回の出席レポートもしくは小問題と講義終了後にレポートを課し、評価する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション:地質年代区分 | 様々な時間スケールでおきる地質現象を理解する。 |
第2回 | 惑星形成・分化 | 地球がどのように形成・分化したのかを理解する。 |
第3回 | 最古岩石から見る初期地球の描像 | 地球の初期状態について理解する。 |
第4回 | 太古代地塊と大陸形成 | 太古代の岩石から得られる知見を理解する。 |
第5回 | 大陸成長と造山運動(火成作用) | 火成作用の基礎について学び、プレート運動と火山活動の関係を理解する。 |
第6回 | 大陸成長と造山運動(付加体と変成作用) | 変成作用の基礎について学び、造山作用とは何かをを理解する。 |
第7回 | ホットスポットとマントルプルーム | 地球深部の運動について理解する。 |
第8回 | 大気海洋の進化 | 地球表層環境の進化過程を理解する。 |
第9回 | 大酸化イベント | 大気海洋はいかに酸化されたのかを学ぶ。 |
第10回 | 全球凍結現象 | 過去に生じた全球凍結現象をもとに地球規模の環境変動を理解する。 |
第11回 | 生命と地球環境の共進化 | 生命と環境変動の関係について学習する。 |
第12回 | 大量絶滅事変 | 顕生代に起きた5度の大量絶滅について理解する。 |
第13回 | 人新世と将来予測 | 気候変動の支配要因を理解する。 |
第14回 | アストロバイオロジー | アストロバイオロジーについて学習する。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし
松尾 禎士 著 『地球化学』 講談社
丸山茂徳・磯崎行雄 著 『生命と地球の歴史』 岩波新書
毎回の出席レポートもしくは小問題(50%)と講義終了後にレポート(50%)を課し、評価する。
特になし