2018年度 統計力学II   Statistical Mechanics II

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開講元
物理学系
担当教員名
笹本 智弘  足立 聡  那須 譲治 
授業形態
講義 / 演習     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(H114)  金3-4(H114)  金5-6(H112,H116)  
クラス
-
科目コード
PHY.S312
単位数
3
開講年度
2018年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2018年4月13日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では、グランドカノニカル分布を導入した後、量子統計力学の基礎および応用を解説する。特にフェルミ粒子系やボーズ粒子系といった同種粒子系の基本的な性質を解説する。さらに、相互作用のある系の統計力学や、相転移と臨界現象についても説明する。
本講義を履修することで、フェルミ粒子やボーズ粒子などの統計性に基づく物理現象について理解し、また様々な相転移現象について理解してそれがいかに実験結果と対応するか理解できる。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1.グランドカノニカル分布に関して説明できる。
2.フェルミ粒子やボーズ粒子の基本的な性質について説明できる。
3. フェルミ粒子やボーズ粒子に関する物理量を計算できる。
4.相転移と臨界現象の基礎について説明できる

キーワード

グランドカノニカル分布、化学ポテンシャル、フェルミ粒子、ボーズ粒子、ボーズ凝縮、相転移、臨界指数、平均場理論

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義によって内容を解説する。途中理解を深めるためレポートを課す予定である。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 熱平衡条件と化学ポテンシャル 熱平衡条件の説明と化学ポテンシャルの導入
第2回 化学ポテンシャルとグランドカノニカル分布 化学ポテンシャルおよび関連した物理量とグランドカノニカル分布の説明
第3回 グランドカノニカル分布の性質 グランドカノニカル分布の性質、理想気体での大分配関数の計算の説明
第4回 多粒子系の量子力学 粒子の統計性と多粒子系の量子力学の説明
第5回 多粒子系での大分配関数と統計性 多粒子系での大分配関数と統計性の説明
第6回 フェルミ統計とフェルミ粒子 フェルミ統計の性質とゾンマーフェルト展開の説明
第7回 フェルミ粒子系の性質 化学ポテンシャル、比熱、スピン磁化率の計算の説明
第8回 ボーズ統計とボーズ粒子 ボーズ統計の性質とボーズ粒子系の例の説明
第9回 ボーズ凝縮 ボーズ凝縮の説明
第10回 相と相転移の基礎 相と相転移の基礎の説明
第11回 ランダウ理論 ランダウ理論の説明
第12回 平均場近似と秩序無秩序転移 平均場近似と秩序無秩序転移の説明
第13回 磁性体の平均場近似 磁性体での平均場近似の説明
第14回 厳密解の例 1次元イジング模型の厳密解の説明
第15回 非平衡統計力学 線型応答理論の基礎の説明

教科書

特に指定しない。

参考書、講義資料等

統計力学II 田崎晴明 培風館
大学演習 熱学・統計力学 久保亮五他 裳華房

成績評価の基準及び方法

期末試験,レポート等による

関連する科目

  • PHY.S301 : 統計力学
  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • PHY.E205 : 電磁気学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

統計力学の基礎(ミクロカノニカル、カノニカル分布)および電磁気学、量子力学を履修していること、または同等の知識があること。

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