2016年度 太陽地球系物理学   Solar-Terrestrial Physics

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開講元
地球惑星科学系
担当教員名
綱川 秀夫  長井 嗣信 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月5-6(I2-318)  木5-6(I2-318)  
クラス
-
科目コード
EPS.A335
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

地球惑星磁場の観測事実を定量的に把握し、比較検討する(第1回~3回)。太陽系形成以降の46億年間にわたる惑星磁場変動を通して、地球・惑星深部ダイナミクスの時間変動を紹介する(第4~7回)。また、太陽、太陽惑星大気を力学平衡モデルとして扱うとともに、太陽風の基本的なメカニズムを流体力学モデルとして扱う(第8回~11回)。惑星間空間磁場の構造を、電離流体力学的に考え、衝撃波や磁気圏の形成過程(第12回~15回)を講義する。

到達目標

【到達目標】 太陽活動の変動と太陽圏での現象、さらに地球磁場および地球磁場と太陽風との相互作用につき、既習の物理学、数学を有機的に結合して、太陽地球系で起きている諸現象の基本的物理過程を理解することを目標とする。
【テーマ】地球、惑星で観測される磁場、惑星の過去の磁場の復元、太陽の恒星としての構造、磁場の変動による太陽活動、太陽風のメカニズム、惑星間空間磁場、衝撃波、太陽風と磁気圏などを題材として、物理学、数学等の基礎知識を自然現象と体系的に結びつける。

キーワード

地磁気、惑星磁場、岩石磁気
太陽風 磁気流体力学 磁気圏

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

観測データを基に、地球や太陽地球系の物理のトピックスを、そこで起きている物理過程を理解する。そのためのレポート問題を課す。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 宇宙空間の地球磁場 太陽系の空間スケールにおいて地球磁場を概観する。
第2回 地球・惑星の磁場と双極子磁場 太陽系惑星が双極子磁場を持つことを理解する。
第3回 地磁気ガウス係数 球関数展開による地磁気の定量的表現を学習する。
第4回 地磁気の成因、ダイナモ理論 地球磁場は中心核のダイナモによりつくられていることを理解する。
第5回 地磁気の時間変化 地磁気方位、強度、極性の時間変動のスケールを学習する。
第6回 岩石の磁気 過去の地磁気を復元する方法を理解する。
第7回 地球・月・火星の磁気異常、電気伝導度構造 磁気異常、電気伝導度構造の観測と解析の基礎を学習する。
第8回 太陽活動、太陽圏、太陽風の影響する領域の概論 太陽活動とは何か
第9回 太陽恒星の力学的モデルの概念 星の内部構造な何が決めるか
第10回 太陽・惑星の大気の力学的構造 大気の力学的構造は何によるか
第11回 太陽風と太陽磁場のモデル 太陽風のメカニズムは
第12回 衝撃波の必要性 衝撃波はどうして形成されるか
第13回 電磁流体力学の基本 磁場と流体の運動とは何か
第14回 磁気圏の形成過程 磁気圏はどうして形成されるか
第15回 太陽圏の形成過程 太陽圏の形成条件は

教科書

既習の物理学・数学の教科書を参照すること。

参考書、講義資料等

山本明彦編著「地球ダイナミクス」朝倉書店
國分征著 「太陽地球系物理学」 名古屋大学出版会

成績評価の基準及び方法

授業内容に沿ってレポート課題を数回課する。データの取り扱い、結果の検討方法、考察の展開に重点を置いて評価する。

関連する科目

  • EPS.A414 : 太陽地球系物理学A
  • EPS.A204 : 地球惑星物理学序論
  • EPS.B212 : 電磁気学(地惑)
  • EPS.B203 : 力学(地惑)
  • EPS.B201 : 物理数学A(地惑)
  • EPS.B210 : 物理数学B(地惑)
  • EPS.B330 : 流体力学(地惑)
  • EPS.B332 : 統計力学(地惑)

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

力学、電磁気学、流体力学、統計力学、物理数学を履修していることが望ましい。

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