[概要] 将来起こりうる地球環境変化・生態系変化を予測するためには、過去に起きた地球環境変化・生態系変化を知ることが重要である。 陸上に進出した脊椎動物は、羊膜を獲得したことにより生息範囲を拡大することに成功した。有羊膜類の主要グループである哺乳類と爬虫類は現在に至るまで独立して様々な生態系に進出している。本講義では、基礎的な骨格系や歯の形態学を学んだ後、脊椎動物の進化、多様性、生存戦略、不完全な化石情報から古生態や古環境を推定する手法について解説する。
[ねらい] 本講義のねらいは、地球化学および環境化学的な手法が分野横断的な広がりをみせていることに昨今の研究動向に注目し、進化生物学や古生物学での実例を通して自らの専門分野の応用性を理解することである。化石記録が豊富な哺乳類では、近年、他の脊椎動物には用いられていない手法が積極的に取り入れられており、それらについて議論する。
本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1) 部分的な化石を元に部位を同定する方法を理解する。
2) 化石情報を利用した生物学的な研究の制約と利点を説明できる。
3) 絶滅動物の古生態や古環境の復元に関する研究手法を理解する。
進化古生物、同位体古生態、形態、哺乳類
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
パワーポイント・板書等を使った講義。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 1)古生物学とは:骨格系の基礎、歯の比較解剖の基礎 2) 有羊膜類の起源、進化、生存戦略 3) 古生態および古環境の復元I 4) 古生態および古環境の復元II 5) 保全古生態 6) 化石記録と博物学 | a) 部分的な化石を元に部位を同定する方法を説明できる。 b) 化石情報を利用した生物学的な研究の制約と利点を説明できる。 c) 絶滅動物の古生態や古環境の復元に関する研究手法を説明できる。 |
指定なし
指定なし
全出席が原則であるため、毎回の授業で出席を取ります。提出されたレポートを採点し、評価を決定します。
履修の条件を設けない