本講義では、先端機能電子デバイスに関する動作原理とその応用に向けた課題とキー技術について扱う。特に、パワーデバイス、スピン量子機能デバイス、薄膜デバイス(ディスプレイ、大面積センサ)について、材料、物性、プロセス、デバイスの観点から、その物理と基盤技術を学ぶ。さらに実用化にどのようにして特徴を活かすかについて、応用技術を議論する。
先端機能電子デバイは、環境エネルギー、医療生体応用、情報通信の分野におけるイノベーション創出を支える重要なデバイスである。まず半導体デバイス物理の基礎を学んだ後、先端機能電子デバイスとその応用を議論する。発表や演習、議論も含めてインタラクティブな講義を行うことで、その理解を深める。
本講義を履修することによって次の能力を修得する。
(1)先端機能電子デバイスの動作原理を記述できるようになる
(2)その応用に向けた課題とキー技術について説明できるようになる
(3)特に、パワーデバイス、スピン量子機能デバイス、薄膜デバイス(ディスプレイ、大面積センサ)について、材料、物性、プロセス、デバイスの観点から、その物理と基盤技術を説明できるようになる
パワーデバイス、スピン量子機能デバイス、薄膜デバイス、ディスプレイ、大面積センサ
✔ 専門力 | ✔ 教養力 | ✔ コミュニケーション力 | ✔ 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
講義のはじめに,宿題の演習問題について解説します。講義中に,その日の教授内容に関する演習問題に取り組んでもらいます。各回の学習目標をよく読み,予習・復習を行って下さい。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 半導体デバイス物理の復習 | 半導体デバイス物理を理解し演習問題が解けるようになる |
第2回 | エネルギー問題とパワーデバイス | エネルギー問題とパワーデバイスを理解し演習問題が解けるようになる |
第3回 | パワーデバイス ダイオード | パワーデバイス ダイオードを理解し演習問題が解けるようになる |
第4回 | パワーデバイス MOS FET | パワーデバイス MOS FETを理解し演習問題が解けるようになる |
第5回 | パワーデバイス IGBT | パワーデバイス IGBTを理解し演習問題が解けるようになる |
第6回 | ワイドギャップパワーデバイス SiC | ワイドギャップパワーデバイス SiCを理解し演習問題が解けるようになる |
第7回 | ワイドギャップパワーデバイス GaN ダイヤモンド | ワイドギャップパワーデバイス GaN ダイヤモンドを理解し演習問題が解けるようになる |
第8回 | スピン量子機能デバイス 基礎 | スピン量子機能デバイス 基礎を理解し演習問題が解けるようになる |
第9回 | スピン量子機能デバイス 物理 | スピン量子機能デバイス 物理を理解し演習問題が解けるようになる |
第10回 | スピン量子機能デバイス 操作 | スピン量子機能デバイス 操作を理解し演習問題が解けるようになる |
第11回 | 低消費電力情報処理に向けたスピン量子機能デバイス | スピン量子情報デバイスを理解し演習問題が解けるようになる |
第12回 | スピン量子機能デバイスによるセンサ応用 | スピンのセンサ応用を理解し演習問題が解けるようになる |
第13回 | 薄膜デバイスとエネルギー(ディスプレイ) | 薄膜デバイスとエネルギー(ディスプレイ)を理解し演習問題が解けるようになる |
第14回 | 薄膜デバイスとエネルギー(大面積センサ) | 薄膜デバイスとエネルギー(大面積センサ)を理解し演習問題が解けるようになる |
第15回 | 教授内容の理解度の確認と解説 | 第1回から第14回までの理解度確認と到達度自己評価 |
Simon M. Sze: "Semiconductor Devices: Physics and Technology" Wiley, 2001.
B. Jayant Baliga: “Fundamentals of Power Semiconductor Devices”, Springer-Verlag. 2008.
Y. Taur and T. H. Ning: “Fundamentals of Modern VLSI Devices”, Cambridge, 1998.
試験(70%程度)および演習点(30%程度)を合計し、総合的に評価.
履修条件は特に設けないが,関連する科目(量子力学、半導体物性、電子デバイス)の知識があることが望ましい。