2023年度 物性化学   Solid State Chemistry

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開講元
化学系
担当教員名
谷口 耕治 
授業形態
講義    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-4(M-101(H116))  金3-4(M-101(H116))  
クラス
-
科目コード
CHM.C331
単位数
2
開講年度
2023年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2023年3月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

 本講義は1,2年次で学んだ力学、電磁気学、量子化学、統計力学の知識をベースに、固体結晶の示すマクロな熱的・電気的現象をミクロな原理に基づいて理解することを目的とする。
 具体的な内容としては、固体の構造、固体の比熱、電気伝導度、光学的性質、磁性の振舞いを、金属、半導体、絶縁体の場合において場合を分けつつ、定性的、かつ定量的に理解する。

到達目標

本講義を履修することによって以下の能力を習得する。
1)固体の構造、電子状態を記述する方法を理解し、固体の性質の把握に応用できる
2)固体の比熱、電気伝導度、光学的性質、磁性の振る舞いを正しく理解できる。
3)金属、半導体、絶縁体における固体の性質の差異について正しく理解できる。

キーワード

単位格子、逆格子、電気伝導度、比熱、フォノン、バンド構造、フェル面、バンドギャップ、常磁性、強磁性、反強磁性

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義と簡単な演習を基本に進めます。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 物性化学の概要&固体の結合 固体における結合力の起源について説明せよ。
第2回 結晶構造と対称性 結晶構造と対称性の関係について説明せよ。
第3回 逆格子空間 第一ブリルアンゾーンについて説明せよ。
第4回 格子振動と分散関係 1次元格子の運動と分散関係について説明せよ。
第5回 格子比熱 I(アインシュタインモデル) アインシュタインモデルに基づき格子比熱を説明せよ。
第6回 格子比熱 II(デバイモデル)     デバイモデルに基づき格子比熱を求めよ。
第7回 固体の電子状態の基礎 1,2,3次元金属におけるエネルギーと状態密度の関係を求めよ。
第8回 バンド理論 I(ほとんど自由な電子モデル) バンドギャップの起源について説明せよ。
第9回 バンド理論 II(強束縛近似モデル)  絶縁体と金属の違いを説明せよ。
第10回 電気伝導 金属の電気伝導について説明せよ。
第11回 光学的性質 I(物質中の電磁波) 金属光沢の起源について説明せよ。
第12回 光学的性質 II(バンド間遷移による光吸収) 直接遷移と間接遷移について説明せよ。
第13回 半導体物性 半導体の電子状態を説明せよ。
第14回 磁性 キュリーの常磁性とパウリの常磁性について説明せよ。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし

参考書、講義資料等

キッテル 固体物理学

成績評価の基準及び方法

期末試験により評価する。

関連する科目

  • 化学統計熱力学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない。

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