2022年度 無機化学演習第一   Exercise in Inorganic Chemistry I

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開講元
化学系
担当教員名
前田 和彦  大塚 拓洋  石田 豊  玉置 悠祐 
授業形態
演習    (ライブ型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
木5-6(H113)  
クラス
-
科目コード
CHM.B203
単位数
1
開講年度
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では、無機化学を理解するのに必要な化学結合、構造、物性、反応性について演習形式で学ぶ。これにより、原子や分子の電子構造に着目して、各元素とその化合物の性質と特徴の違いを論理的かつ包括的に理解することを目指す。
前半の1〜4回は無機化学に関する基礎的事項の確認・習得に努め、後半の回では我々の身近に存在する物質・現象を題材として、それらを化学的視点に基づいて説明できるようになることを目指す。

到達目標

本演習では、以下の(1)〜(3)を到達目標とする。
問題演習を通じて、
(1) 周期律表に基づき、元素やイオンの性質を理解し、説明できるようになること
(2) 化学種同士の反応性、化合物の安定性を説明できるようになること
(3) 様々な物質を構成する化学結合を説明できるようになること

キーワード

物質科学、結合論、物性論、固体化学、酸塩基、電気化学

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

履修者は各回毎に課される問題を事前に解いてから授業に臨む。これを毎回の授業開始時にレポートとして提出し、履修者は演習問題の解答と解説を行う。授業外の十分な予習・復習が必要である。授業は全てZoomを用いて行われる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 1年次無機化学基礎の復習 1年次「無機化学基礎」に関する重要事項に関する演習問題が解けるようになる。
第2回 元素の性質と周期律 軌道とエネルギーの関係に基づき、周期律表におけるイオン化エネルギー、電子親和力の変化を説明できるようになる。
第3回 共有結合と分子の構造 共有結合性分子のルイス構造をオクテット則に基づき描き、その酸化数を決定できるようになる。電子配置と電気陰性度に基づき、pブロック元素の結合特性を説明できるようになる。
第4回 分子軌道法・錯体化学 分子軌道法の考え方に基づき、二原子分子の分子軌道エネルギーダイヤグラムを描くことができ、結合次数と結合距離、結合エンタルピーを説明できるようになる。
第5回 無機材料と光学特性 無機材料のバンド構造および酸化還元準位のエネルギーダイアグラムを理解し、それに基づいた光学遷移を考える。
第6回 酸塩基 ブレンステッド酸強度の支配因子を説明し、定量的な計算ができるようになる。ルイス酸強度の支配因子と反応性を説明できるようになる。
第7回 電気化学・燃料電池 燃料電池の原理を基に、化学反応から取り出せる化学エネルギー量を理解する。また、Pt触媒を例にして、結晶学の観点から結晶面の並びと結晶学的等価性、表面原子数を説明できるようになる。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため、事前配布するテキスト、参考書等の該当箇所を参照し、「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

担当教員が事前に配布する。

参考書、講義資料等

シュライバーアトキンス無機化学(上)第6版(東京化学同人)
はじめて学ぶ大学の無機化学(化学同人)
基礎無機化学 第6版 下井守著 東京化学同人

成績評価の基準及び方法

毎週課す演習レポートに基づいて評価する。

関連する科目

  • CHM.B201 : 無機化学第一
  • CHM.B301 : 無機化学第二
  • CHM.B202 : 基礎分析化学
  • CHM.B331 : 化学計測学
  • CHM.B335 : 固体化学
  • LAS.C101 : 無機化学基礎

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが、1年次の無機化学基礎を習得していることが望ましい。

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