講義では、固体表面での原子構造・電子状態、そして原子ダイナミクスについて実験データを交えながら説明する。結晶学の基礎から始め、表面での原子構造がどのように記述され、それを実験で光や電子の散乱・回折により測定することを示す。さらに表面には結晶内部とは異なる独自の電子状態が存在することを示し、それを光電効果やトンネル効果を利用して測定することを説明する。最後に固体表面での拡散や吸着・脱離現象について解説する。固体物理学を学習していることを前提とするが、適宜復習する。
固体表面での物理現象がバルクと異なることを理解して、表面特有の物性計測法の基礎を習得することを目的とする。
表面科学のイントロとして固体表面の物理現象とそれを理解するための理論・計算手法、構造、電子状態、組成を分析する手法を講義する。最先端の表面研究の話題にも触れつつ、これまで学んできた量子力学、統計力学、固体物理学が表面研究にどう発展するかを体感してもらう。
表面構造、表面電子状態、表面ダイナミックス、表面構造の表記法、計測手法、理論・計算手法、光電効果、トンネル効果、表面拡散、吸着、脱離、仕事関数
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
通常講義形式。固体物理学を学習していることを前提とするが、適宜復習する。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 表面超構造とその表記法 | 表面超構造を理解する。 |
第2回 | 表面構造の測定手法 | 測定手法を理解する。 |
第3回 | 仕事関数とショットキー障壁 | 仕事関数を理解する。 |
第4回 | 表面電子状態と第一原理計算 | 第一原理計算を理解する。 |
第5回 | 表面電子状態の測定手法 | 表面測定手法を理解する。 |
第6回 | 表面における特異な電子物性 | 表面電子物性を理解する。 |
第7回 | 表面での拡散・脱離・吸着現象 | 表面での拡散・脱離・吸着を理解する。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし
日本表面科学会編:「表面物性」,「問題と解説で学ぶ表面科学」, 共立出版 長谷川修司: 「見えないものをみる」, 東京大学出版会
レポート提出による。
特になし