2019年度 物理学特別講義第二十三   Special Lectures in Physics XXIII

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開講元
物理学コース
担当教員名
松元 亮治 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
-
クラス
-
科目コード
PHY.P562
単位数
1
開講年度
2019年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2019年5月30日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

ブラックホール降着流と宇宙ジェットの理論
重力を及ぼす天体に物質が回転しながら落下する際に形成される降着円盤はジェットの噴出やX線放射等、さまざまな天体活動を駆動していると考えられている。本講義では、ブラックホールのまわりに形成される降着円盤の3状態(RIAF、標準円盤、スリム円盤)と対応天体について講義した後、輻射と磁場を考慮した数値実験によってこれらの状態間の遷移中に観測される現象を再現する試みを紹介する。これらの理論・シミュレーション研究と巨大ブラックホールの影を捉えたEvent Horizon Telescope等の観測によって大きく進展しつつある活動銀河中心核研究の今後の展望についても述べる。

到達目標

ブラックホール降着円盤の3状態について理解する。
ブラックホール降着流の時間変動と状態遷移について理解する。

キーワード

ブラックホール、降着円盤、宇宙ジェット、活動銀河中心核

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力
- - - -

授業の進め方

スライドを使った講義

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 降着円盤の標準モデル 質量降着によって駆動される天体活動現象を概観した後、ブラックホール降着円盤の基礎方程式を導出し光学的に厚い場合の定常解を求める。
第2回 移流を考慮した降着円盤モデル 動径方向のエネルギー輸送を考慮したブラックホール降着流の定常解を導出し、RIAF、標準円盤、スリムディスクの3状態が存在することを理解する。
第3回 降着円盤の輻射スペクトル コンプトン散乱を考慮した降着円盤の輻射スペクトルを理解する
第4回 磁気不安定性と磁気乱流生成 磁気回転不安定性とパーカー不安定性によって駆動される円盤ダイナモ、磁気乱流生成と角運動量輸送について理解する。
第5回 宇宙ジェットの加速機構 降着円盤を貫く大局磁場の形成機構と、この磁場に沿う磁気流体ジェットの加速機構を理解する。
第6回 降着円盤の状態遷移  ブラックホール降着流における状態遷移の輻射磁気流体シミュレーションに基づいて、銀河系内ブラックホール候補やセイファート銀河で観測される状態遷移を理解する。
第7回 活動銀河中心核研究の新展開(公開の談話会) Event Horizon Telescopeによる活動銀河中心核ブラックホールの観測の意義について、理論・シミュレーション研究の今後の展望と合わせて講演する。

教科書

特に指定しない

参考書、講義資料等

Black Hole Accretion Disks: Towards a New Paradigm
Shoji Kato, Jun Fukue, Shin Mineshige,
Kyoto University Press

成績評価の基準及び方法

レポートを課す予定

関連する科目

  • PHY.F432 : 天体物理学
  • PHY.F352 : 宇宙物理学
  • PHY.C344 : プラズマ物理学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

なし

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