2018年度 物理学特別講義第二十一   Special Lectures in Physics XXI

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開講元
物理学コース
担当教員名
関口 雄一郎 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等   
クラス
-
科目コード
PHY.P560
単位数
1
開講年度
2018年度
開講クォーター
3-4Q
シラバス更新日
2018年10月5日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

2017年8月17日、連星中性子星の合体からの重力波がついに直接観測され、GW170817と命名された。一般に、重力波で発生する時空のゆがみは極めて小さく、それを捉えるためには、高感度の重力波検出器、高効率なデータ解析手法に加えて、到来する重力波などの理論予測が必要不可欠になる。この講義では、中性子星の物理と重力波の基礎からはじめて、GW170817における重力波検出に必要な「理論予測」の仕方について、その困難と面白さについて学ぶ。最後に、GW170817の観測とそのインパクトについて概観する。

到達目標

中性子星の物理と重力波の基礎事項について理解する。
重力波イベントGW170817について、その概要を理解する。

キーワード

重力波、一般相対性理論、中性子星

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

集中講義形式で行う

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 重力波の基礎事項 線形重力波方程式を導出し、重力波の運ぶエネルギー、偏波について理解する。
第2回 連星系からの重力波 四重極公式を導出し、それを連星系に適用してチャープ波形を導出する。
第3回 中性子星の構造 中性子星を支える力とその構造について理解する。
第4回 連星中性子星合体からの重力波 連星中性子星合体における重力波放出と、重力波による中性子星内部の観測について理解する。
第5回 連星中性子星合体からの電磁波 連星中性子星合体に付随する可能性のある電磁波放射について理解する。
第6回 数値相対論 数値相対論の概要について理解する。
第7回 GW170817 GW170817の観測とそのインパクトを理解する。

教科書

特になし。

参考書、講義資料等

アインシュタインの和の規約と一般相対論の基礎事項について学んでいることが望ましい。
普通の教科書レベルで十分であるが、例えば、
前者については、
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~yuichiro.sekiguchi/lecture_MP.pdf
の1.3, 1.4, 2.3節
後者については
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~yuichiro.sekiguchi/lecture_GR.pdf
の3.1, 3.2, 4.1, 4.2節
を参照されたい。

成績評価の基準及び方法

未定

関連する科目

  • PHY.F353 : 一般相対論
  • PHY.F352 : 宇宙物理学
  • PHY.F432 : 天体物理学
  • PHY.F350 : 原子核物理学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

なし

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