「低次元量子磁性体、冷却原子系におけるトポロジカル秩序」
講師:戸塚圭介氏(京都大学・基礎物理学研究所・准教授)
1980年代に量子ホール効果の発見に触発されて、対称性の破れに基づく伝統的な枠組みでは捉えられない「トポロジカル相」の概念が提唱された。ここ十数年、トポロジカル絶縁体・超伝導体の発見、トポロジカル相を示すさまざまな模型の発見、物質開拓、量子情報との交流などにより、トポロジカルな物質相の研究は大きく進展している。本講義では、量子磁性体、冷却原子などを題材に、主として強相関効果により発現するトポロジカルな物質相について、スピン液体や量子情報との接点などの最近の話題も織り交ぜつつ基礎から解説する。
博士課程学生に対し、担当講師が設定する高い水準まで十分に内容を理解すること。
担当講師が設定する発展的課題を解決する。
量子スピン、トポロジカル秩序、エンタングルメント
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
集中講義形式で日本語で行う。
6月6日(水)10:00-12:00、13:30-15:30、16:00-18:00 @本館3階H135講義室
6月7日(木)10:00-12:00、13:30-15:30、16:00-18:00 @本館3階H135講義室
6月8日(金)10:00-12:00、13:30-15:30、16:00-18:00 @本館3階H135講義室
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | イントロダクション | 担当講師が講義中に指示する。 |
第2回 | 量子磁性 | |
第3回 | トポロジカル秩序 | |
第4回 | 量子エンタングルメントとトポロジカル秩序 | |
第5回 | 量子多体系の波動関数としてのテンソル・ネットワーク | |
第6回 | 短距離エンタングルメントと symmetry-protected topological (SPT) 相 | |
第7回 | 冷却原子系におけるSPT相 | |
第8回 | スピン液体 | |
第9回 | 最近の話題から |
特になし。
・A. Auerbach, "Interacting Electrons and Quantum Magnetism”, (Springer 1994)
・X-G. Wen, “Quantum Field Theory of Many-Body Systems” (Oxford 2004)
・E. Fradkin, “Field Theories of Condensed Matter Physics” (Cambridge 2013)
その他、参考文献も含め、適宜講義中に指示する。
授業中の質問、および講義内容に関連したレポートによる。
特になし。