対称性の破れは物理学の基本的な概念の一つであり、素粒子物理学ではその重要性はよく知られています。多体系においては、対称性の破れを設計することによって物質に機能を発現させることが可能です。本講義では、このような典型例の一つとしてマルチフェロイクスと呼ばれる物質群を取り上げ、電気磁気効果、電磁波の方向複屈折・方向二色性、準粒子の運動等について説明する。
自発的な対称性の破れと物質の機能の関係を理解する。
対称性の破れた場における粒子の運動を理解する。
対称性の破れ、電気磁気効果、方向二色性、準粒子
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
適宜レポートを出します。
授業計画 | 課題 | |
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第1回 | 線形電気磁気効果 | 線形電気磁気効果が生じるための条件の理解 |
第2回 | 対称性の破れと多極子 | 多極子秩序と線形電気磁気効果の関係の理解 |
第3回 | 非線形電気磁気効果 | 磁気秩序による強誘電性の設計 |
第4回 | 電場誘起磁化反転 | 多谷自由エネルギー関数とドメイン構造の理解 |
第5回 | 量子ビーム計測 | 量子ビーム計測の有用性の理解 |
第6回 | 電磁波の方向二色性 | 方向複屈折・方向二色性と電気磁気効果の関係の理解 |
第7回 | 対称性の破れた物質中の準粒子 | 対称性の破れが準粒子に与える影響の理解 |
指定しない
マルチフェロイクス ―物質中の電磁気学の新展開― (基本法則から読み解く物理学最前線 2) 有馬孝尚、共立出版 (2014).
出席とレポートによる
なし