2017年度 超流動   Superfluidity

文字サイズ 

アップデートお知らせメールへ登録 お気に入り講義リストに追加
開講元
物理学コース
担当教員名
井澤 公一 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
月1-2(S514)  
クラス
-
科目コード
PHY.C442
単位数
1
開講年度
2017年度
開講クォーター
1Q
シラバス更新日
2017年3月17日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
アクセスランキング
media

講義の概要とねらい

液体ヘリウムを極低温にまで冷やすと、液体が粘性なく流れる超流動状態となります。この超流動状態は、量子現象が巨視的スケールで現れたものです。本講義では、この超流動の物理を概観し、それが量子多体問題としてどのようにして理解・記述できるのかを講義します。
特に、超流動状態の性質、ボース・アインシュタイン凝縮、素励起、二流体模型、二次元系超流動、フェルミ系超流動、異方的超流動などを習得することを目指します。

到達目標

【テーマ】極低温において現れる巨視的量子現象である超流動をテーマとし、その物理が量子多体問題としてどのように理解・記述できるのかを学びます。
【到達目標】液体ヘリウムを極低温にまで冷やすと、液体が粘性なく流れる超流動状態となることを学びます。さらに、超流動の物理が、量子現象が巨視的スケールで現れたものとして理解・記述できるようになることを目標とします。

キーワード

ボーズ・アインシュタイン凝縮,超流動,相図,素励起,二流体模型

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

1) 授業計画に記載されているように毎回それぞれ独立したトピックスについて,授業を行う.
2) 各回の授業内容をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 液体ヘリウムの相図 ヘリウム3及びヘリウム4の相図を説明せよ
第2回 超流動状態の性質 超流動状態の性質を説明せよ
第3回 ボース・アインシュタイン凝縮 ボース・アインシュタイン凝縮を説明せよ
第4回 素励起 素励起と超流動の関係について説明せよ
第5回 二流体模型 二流体模型に基づいてヘリウム中の音速を導出せよ.
第6回 二次元系超流動 二次元系超流動について述べよ
第7回 フェルミ系超流動 フェルミ系超流動の例を挙げそれらについて述べよ
第8回 異方的超流動 異方的超流動の例を挙げそれらについて述べよ

教科書

講義資料等は授業中に紹介する.

参考書、講義資料等

山田一雄、大見晢巨 「超流動」 (培風館)
A. J. Leggett "Quantum Liquids" (Oxford University Press)

成績評価の基準及び方法

1) 超流動状態の特異な性質を理解し,それを量子多体問題として記述・説明できる,ということにおける達成度を評価する.
2) 期末試験にレポートなどを加味して成績を評価する.

関連する科目

  • ZUB.Q204 : 量子力学第一
  • ZUB.Q206 : 量子力学第二
  • ZUB.S205 : 熱・統計力学第一
  • ZUB.S310 : 熱・統計力学第二
  • PHY.S440 : 統計力学Ⅲ
  • PHY.Q438 : 多体系の量子力学
  • PHY.C443 : 超伝導

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修条件は特に設けないが,関連する科目を履修していることが望ましい.

このページのトップへ