2016年度 レーザー物理   Laser Physics

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開講元
物理学コース
担当教員名
金森 英人 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
金1-2(H119B)  
クラス
-
科目コード
PHY.C449
単位数
1
開講年度
2016年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2016年12月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

自然放出、誘導放出といった光と物質の基本的な現象の理解からはじまり、反転分布と光共振器から構成されるレーザーの原理について説明をします。その結果、発生するレーザー光の性質を特徴づける上で有効なコヒーレンスという概念を導入し、一般的な光との違いを明確にします。次に物質がコヒーレントな光と相互作用した結果として生成されるコヒーレントな状態について説明します。対象とする物質系としては孤立した2準位系から始め、多体の集合系に拡張用するために密度行列を導入し、T1、T2等の緩和現象も取り扱えるようにします。最後に各種レーザーの特徴を挙げ、それらを分類した上で実際の応用例を紹介します。

到達目標

空間モードを踏まえたレーザー発振の基礎原理、レーザーと通常の光との違い、コヒーレント相互作用の基礎を理解した上で、普通の光源では実現できないコヒーレントな物質の量子状態を学びます。さらに各種レーザーの動作原理と特徴を理解し、その応用についての知識を身につけることを目的とします。

キーワード

空間モード、自然放出と誘導放出、反転分布、光共振器、コヒーレンス、密度行列、空間モード、超短パルス

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義の要点や重要な数式、グラフ、図を一部マスクしたパワーポイント仕様の未完成な講義ノートを予め配布します。
授業中は板書の代わりに、スクリーン上のパワーポイン画面に必要事項を書き加えながら説明していきます。
諸君は説明を聞きながら、ブランク部を自分で書込・補填することによって完成版講義ノートとします。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 光の吸収と放出 自然放出と誘導放出についてのEinsteinの理論
第2回 レーザーの基礎原理 反転分布と光共振器
第3回 レーザー発振の出力特性 レーザー発振のレート方程式
第4回 光のコヒーレンス 時間的コヒーレンスと空間的コヒーレンス
第5回 2準位系とレーザー光のコヒーレント相互作用 ラビ振動
第6回 密度行列の運動方程式 光学的ブロッフォ方程式
第7回 CWレーザーと超短パルスレーザー モード同期
第8回 各種レーザーの特徴と分類 固体、液体、気体レーザー

教科書

講義中に配布する資料を用います.

参考書、講義資料等

レーザー物理入門 霜田光一 岩波書店
光の量子論、 ラウドン、 内田老鶴圃

成績評価の基準及び方法

到達度を期末テストにより評価する。

関連する科目

  • PHY.C446 : 光と物質Ⅰ
  • PHY.C447 : 光と物質Ⅱ
  • PHY.C448 : 光と物質Ⅲ
  • PHY.C343 : 化学物理学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

量子力学の基本知識

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