2022年度 計算物理   Computational Physics

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開講元
物理学系
担当教員名
関澤 一之 
授業形態
講義 / 演習    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火7-8(南4号館, 情報ネットワーク演習室, 第2演習室)  金7-8(南4号館, 情報ネットワーク演習室, 第2演習室)  
クラス
-
科目コード
PHY.L210
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2022年4月20日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

数値計算によって方程式を解き、現象を理解するための基礎知識と技術、注意点等を講義する。
実際のプログラミングを通じ、現代の推奨されるプログラミング作法を教える。
その上で、物理学における計算機の役割の一端を担う、微分方程式の数値的な解法や、初歩的なデータ解析の手法について講義する。

到達目標

【到達目標】現代物理学において実験・理論と並び主要な方法となっている数値計算の基礎を学び、実際のプログラム作成を通じて応用する力を身につける。
【テーマ】プログラミング言語、数値積分、微分方程式の数値解法、データ処理といったテーマを扱う。

キーワード

プログラミング言語、数値積分、微分方程式の数値解法、データ処理、数値シミュレーション

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各講義の1/3程度は、概念や必要知識等、講義のポイントとなる部分の解説にあてる。残り2/3は実習にあてる。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 計算環境の準備 自身の計算機あるいはTSUBAME上に計算環境を整える。
第2回 Unix/Fortran入門 Unixの基礎知識を習得する。簡単なFortranプログラムを作成し、基本的な動作を確認する。
第3回 差分法の導入:1次元拡散方程式 差分法によってどのように微分方程式を解くのか、その原理を理解する。
第4回 差分法と数値精度 I:1次元移流方程式 様々な差分スキームに対する計算の精度と安定性について理解する。
第5回 差分法と数値精度 II:1次元移流方程式 1次元移流方程式を数値的に解き、様々な差分スキームの精度と計算の安定性を分析する。
第6回 数値流体力学への招待 I:渦度方程式とカルマン渦列 数値流体力学(CFD)の基本知識を習得する。渦度方程式を理解する。
第7回 数値流体力学への招待 II:渦度方程式とカルマン渦列 2次元の渦度方程式を数値的に解き、カルマン渦列を生成する。
第8回 時間に依存しないシュレーディンガー方程式の数値解法 I:ヌメロフ法 水素原子の電子波動関数を記述するシュレーディンガー方程式とヌメロフ法を理解する。
第9回 時間に依存しないシュレーディンガー方程式の数値解法 II:ヌメロフ法 ヌメロフ法を用いて動径方向のシュレーディンガー方程式を数値的に解き、水素原子の電子波動関数を求める。
第10回 時間に依存しないシュレーディンガー方程式の数値解法 III:行列対角化 シュレーディンガー方程式の行列表示を理解する。
第11回 時間に依存しないシュレーディンガー方程式の数値解法 IV:行列対角化 LAPACKを用いてハミルトニアン行列を数値的に対角化し、1次元のシュレーディンガー方程式に対する固有値と固有ベクトルを求める。
第12回 時間依存シュレーディンガー方程式の数値解法:テイラー展開法 時間依存シュレーディンガー方程式に対するテイラー展開法を理解する。
第13回 時間依存シュレーディンガー方程式の数値解法:テイラー展開法 テイラー展開法を用いて1次元時間依存シュレーディンガー方程式を数値的に解き、ポテンシャルに散乱される波束の時間発展を求める。
第14回 量子流体力学への招待 I:時間依存グロス・ピタエフスキー方程式 超流動体の基本的な性質と量子渦の原理を理解する。
第15回 量子流体力学への招待 II:時間依存グロス・ピタエフスキー方程式 2次元時間依存グロス・ピタエフスキー方程式を数値的に解き、カルマン渦列を生成する。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

担当教員が配布するもの。

参考書、講義資料等

特に指定しない。

成績評価の基準及び方法

月一回程度のレポートによる

関連する科目

  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • LAS.M106 : 線形代数学第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件を設けない。

連絡先(メール、電話番号)    ※”[at]”を”@”(半角)に変換してください。

関澤一之

sekizawa at phys.titech.ac.jp

2463

オフィスアワー

メールで事前予約すること。

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