2020年度 宇宙物理学   Physics of the Universe

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開講元
物理学系
担当教員名
須山 輝明 
授業形態
講義    (Zoom)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火5-6(W351)  金5-6(W351)  
クラス
-
科目コード
PHY.F352
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2020年9月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では、宇宙物理学および天文学の基礎的な知識を紹介し、宇宙現象を理解するのに必要な物理の理論的枠組みについて入門的な説明をする。本講義のねらいは、日常感覚からかけ離れた天体現象を、基本的な物理法則に基づいて理解することである。また、物理法則を具体的な天体現象に適用して物理量のオーダー推定(桁がわかる程度の概算)する訓練から、現実の問題での物理実践力を養うことを狙う。

到達目標

【到達目標】 最新の観測によって得られた宇宙像と未解明の問題を紹介する。そのために必要な天体現象に関わる基礎的な概念と知識を習得し、物理法則にもとづいて天体現象を概念的理解する。
【テーマ】 宇宙は、人類にとって最も魅力的な知的対象である。その探求は、太陽や月から始まり、惑星、恒星へと広がり、さらに、天の川銀河を飛び越え、宇宙の果てまで及んできた。その面白さに物理学の観点から触れる。

キーワード

天体の放射過程、電磁波、恒星の構造、恒星の進化、コンパクト天体、銀河、ハッブルの法則、ビッグバン、宇宙背景放射、重力波、インフレーション、暗黒物質、暗黒エネルギー

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

主に板書で解説を行う。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 現代宇宙物理学の課題 天体現象と物理法則の関連を理解する
第2回 宇宙の距離の測り方 天体の距離の測定法と原理を列挙する。
第3回 輻射(放射)・黒体放射 黒体とみなせる恒星のスペクトルと放射エネルギーを示せ。
第4回 恒星の内部構造 恒星の構造を決める基本方程式を示せ。
第5回 系外惑星 系外惑星を見つける方法を説明せよ。
第6回 白色矮星 チャンドラセカール限界を説明せよ。
第7回 中性子星 パルサーの年齢と表面磁場を回転周期とその変化率から推定する式を導け。
第8回 ブラックホール ブラックホールの基本的性質を説明せよ。
第9回 重力波 重力波の基本的性質を説明せよ。
第10回 一様・等方宇宙 フリードマン方程式を説明せよ。
第11回 インフレーション なぜインフレーションを考える必要があるか説明せよ。
第12回 原始揺らぎ 原始揺らぎの生成機構を説明せよ。
第13回 暗黒物質 暗黒物質を考える理由を説明せよ。
第14回 暗黒エネルギー 加速膨張を引き起こすための物質が満たすべき条件を求めよ。

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

教科書は使わない。資料はOCWに掲載する。

参考書、講義資料等

高原文郎他『宇宙物理学ハンドブック』[朝倉書店]

成績評価の基準及び方法

期末試験により評価する。

関連する科目

  • LAS.P101 : 力学基礎1
  • LAS.P102 : 力学基礎2
  • PHY.E205 : 電磁気学
  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • PHY.S301 : 統計力学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件は設けないが、力学、電磁気学、量子力学、統計物理学の基本を履修していることが望ましい。

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