2019年度 原子核物理学   Nuclear Physics

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開講元
物理学系
担当教員名
中村 隆司  慈道 大介 
授業形態
講義
曜日・時限(講義室)
火3-4(H135)  金3-4(H135)  
クラス
-
科目コード
PHY.F350
単位数
2
開講年度
2019年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2019年3月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

原子核は強い相互作用(核力)で結びついた陽子と中性子から成る有限量子多体系である。高密度で量子的性質を示す一方で、半古典的描像もあわせもつユニークな系である。原子核の構造の特徴、核力の性質、β崩壊やγ崩壊等の基本について講義する。素粒子物理学との関連性、宇宙での元素合成や中性子星などの核物理の応用・展開にも触れる。最近進展している不安定核物理や核子のクォーク・グル―オン構造などの最先端の核物理についても紹介する。

この科目のねらいは、物質を構成する原子の中にあって基本的な役割を果たしている原子核の基礎について理解し、強い力としての核力の特徴を把握して殻構造などの原子核の特性を理解できるようになることである。量子力学の最初の応用例として原子核を学ぶこともねらいの1つである。

到達目標

【到達目標】本講義を履修することにより原子核物理の基本を理解することを目標とする。
特に、量子多体系としての原子核構造、核力(強い相互作用)の性質、β崩壊(弱い相互作用)
やγ崩壊(電磁相互作用)を理解する。さらに核物理が宇宙物理学や素粒子物理にどのように
応用されているかなども学ぶ。
【テーマ】原子核の大局的特性、大きさと質量、核力と強い相互作用、殻構造、原子核の変形および集団運動、
ベータ崩壊、ガンマ崩壊、不安定核、ハイパー核、クォーク物理、宇宙核物理をテーマとする。

キーワード

原子核、結合エネルギー、α崩壊、β崩壊、γ崩壊、アイソスピン、核力、湯川中間子論、π中間子、湯川ポテンシャル、フェルミ気体模型、殻模型、魔法数

学生が身につける力

国際的教養力 コミュニケーション力 専門力 課題設定力 実践力または解決力
- - -

授業の進め方

黒板を使って要点を説明する。一部のトピックについてはスライドも活用する。関連する演習問題を出題し、講義中ないし宿題として解くことで理解をさらに深めてもらう。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 原子核の大局的特性 原子核の特徴を挙げて説明しなさい。
第2回 原子核の大きさ 原子核と原子の大きさの比を述べなさい。
第3回 原子核の質量、結合エネルギー 質量公式とそれに基づく結合エネルギーを説明しなさい。
第4回 原子核のフェルミ気体模型 原子核中のフェルミ気体模型と金属中の電子のフェルミ気体模型の共通点・差異を説明しなさい。
第5回 核力 (1)アイソスピン、重陽子 重陽子のアイソスピンとスピンを説明せよ。
第6回 核力 (2)パイ中間子論と湯川ポテンシャル 核力の到達距離を述べなさい。
第7回 殻構造 (1)平均場ポテンシャル 平均場ポテンシャルの形状の特徴を述べよ。
第8回 殻構造 (2)魔法数、閉殻構造、一粒子軌道 魔法数が出現する理由を説明しなさい。
第9回 ベータ崩壊 (1)ベータ崩壊の様式、フェルミ理論 ベータ崩壊の寿命がどのように決まるかを説明しなさい。
第10回 ベータ崩壊 (2)弱い相互作用のパリティ非保存 パリティとは何か、を説明しなさい。
第11回 原子核物理の最前線 (1)不安定核物理、宇宙核物理 不安定核が元素合成にどのように寄与するかを説明しなさい。
第12回 ハドロンの分類と対称性 フレーバー対称性によってハドロンがどのように分類されるかを説明せよ
第13回 クォーク模型 陽子の波動関数をクォーク模型で記述せよ
第14回 原子核物理の最前線 (2)構成子クォークと質量生成機構 構成子クォークとその性質について説明せよ
第15回 原子核物理の最前線 (3)ハイパー核、クォーク物理 ハイパー核がどのようにして作られるかを説明しなさい。

教科書

教科書については授業中に説明する。

参考書、講義資料等

「原子核物理学」(八木浩輔著、朝倉書店)
「不安定核の物理」(中村隆司著、共立出版)

成績評価の基準及び方法

試験、出席、およびレポートによる

関連する科目

  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • PHY.F351 : 素粒子物理学
  • PHY.F352 : 宇宙物理学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

量子力学の基礎を修得していること。。

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