2018年度 基礎固体物理学   Basic Solid State Physics

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開講元
物理学系
担当教員名
村上 修一 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火1-2(H116)  金1-2(H116)  
クラス
-
科目コード
PHY.C340
単位数
2
開講年度
2018年度
開講クォーター
3Q
シラバス更新日
2018年8月2日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では、結晶構造の基本的概念を説明し、ブラベー格子の種別や逆格子の基本を解説する。さらに、原子間に働く相互作用によって、結晶が様々な種別に分類されることを説明する。さらに結晶において、原子核の運動である格子振動や結晶中の電子が取り得る量子状態について説明する。またそれら量子状態のエネルギー分布の様子から金属(導体)と半導体(絶縁体)が統一的に理解できることを解説し、金属および半導体の基本物性について説明する。
本講義を履修することで、量子力学に基づいて固体結晶の物理の基本的な性質を理解し、それがいかに実験結果と対応するか理解できる。

到達目標

本講義を履修することによって次の能力を習得する。
1) 与えられた結晶構造に対して基本並進ベクトルや逆格子ベクトルの計算をすることができる。
2) さまざまな結晶の結晶結合の違いを説明できる。
3) 固体結晶のバンド構造の基本的な性質を説明できる。
4) 半導体の基礎的な物性を説明できる。
5) 磁性や超伝導などの基礎的な性質について説明できる。

キーワード

並進ベクトル、単位格子、ブラベー格子,逆格子、ブリルアンゾーン、フォノン、金属、絶縁体、バンド構造、半導体

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

講義の最後でその日の内容に関する簡単な演習問題に取り組んでもらう回を数回設けます。各回の学習目標をよく読み,課題を予習・復習で行って下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 結晶構造と基本並進ベクトル 結晶構造と基本並進ベクトルの説明
第2回 逆格子ベクトルとブリルアンゾーン 逆格子ベクトルとブリルアンゾーンの説明
第3回 逆格子ベクトルとX線回折 逆格子ベクトルとX線回折の説明
第4回 主要なブラベー格子と逆格子 主要なブラベー格子と逆格子の説明
第5回 結晶結合 金属、共有結合結晶、イオン結晶、ファン・デル・ワールス相互作用、水素結合の説明
第6回 格子振動I 格子振動の古典的扱い、量子化 格子振動の古典的扱い、量子化の説明
第7回 格子振動II フォノンの熱力学的性質と輸送 フォノンの熱力学的性質と輸送の説明
第8回 金属の自由電子模型 金属の自由電子模型の説明
第9回 周期的ポテンシャル中の電子とブロッホの定理 周期的ポテンシャル中の電子とブロッホの定理
第10回 結晶中の電子系が示すバンド構造 結晶中の電子系が示すバンド構造の説明
第11回 金属とフェルミ面 金属とフェルミ面の説明
第12回 エネルギーギャップと半導体 エネルギーギャップと半導体の説明
第13回 不純物と極性、pn接合 不純物と極性、pn接合の説明
第14回 光学特性、光吸収と励起子 光学特性、光吸収と励起子の説明
第15回 超伝導、磁性 超伝導、磁性(反磁性、常磁性等)の説明

教科書

別途、指定する

参考書、講義資料等

授業で紹介する

成績評価の基準及び方法

期末試験,小テスト等による

関連する科目

  • PHY.Q207 : 量子力学入門
  • PHY.S301 : 統計力学
  • PHY.E205 : 電磁気学

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

電磁気学、統計力学、量子力学を履修していること、または同等の知識があること

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