この講義では、まずケーラー幾何における基本事項を解説する。次にカラビ・ヤウ多様体の基本的な例とヤウの定理を扱う。4次元においては、これらの計量は超ケーラー計量であり、非コンパクトな例(ALE, ALF, ALG, ALHなど)の構成Gibbons-Hawking ansatzが重要な役割を果たす。非コンパクトな例はTian-Yauによる例においても現れる。次に、貼り合わせによる構成について述べ、K3曲面上のYau計量の退化の描像を与える。
ケーラー幾何における基本的な概念を知ること
カラビ・ヤウ多様体とK3曲面上の超ケーラー計量の基本的な例について理解すること
ケーラー多様体、カラビ・ヤウ計量、超ケーラー幾何
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | 展開力(実践力又は解決力) |
通常の講義形式
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | ケーラー幾何の基礎 | 講義中に指示する |
第2回 | ケーラー計量とヤウの定理 | |
第3回 | カラビ・ヤウ多様体の例 | |
第4回 | 4次元多様体上の超ケーラー計量 | |
第5回 | Gibbons-Hawking ansatz. | |
第6回 | K3曲面上のカラビ・ヤウ計量(談話会を兼ねる) | |
第7回 | del Pezzo 曲面、有理楕円曲面とTian-Yauの定理 | |
第8回 | 非コンパクトなハイパーケーラー多様体- ALE, ALF, ALG, ALH. | |
第9回 | 巾零多様体とALE_b幾何 | |
第10回 | K3曲面上のハイパーケーラー計量の崩壊の例 |
P. Griffiths, J. Harris, "Principles of Algebraic Geometry", Wiley-Interscience.
P. Griffiths, J. Harris, "Principles of Algebraic Geometry", Wiley-Interscience.
レポート課題(100%)
多様体、微分形式、ホモロジー群など、幾何学における基本事項