2016年度 数学最先端特別講義T   Special lectures on current topics in Mathematics T

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開講元
数学コース
担当教員名
内藤 聡  前野 俊昭 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等 (H201)  
クラス
-
科目コード
MTH.E651
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2016年4月27日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

    本講義の主要なテーマは、量子コホモロジー環の理論である。本講義では、安定写像のモジュライ空間から始めて、Gromov-Witten 不変量の構成の概要を整理し、その基本的な性質を紹介する。さらに、J-関数を通じて量子コホモロジー環の構造と可積分系の関係を論じる。また、時間があれば、量子 K-理論等の話題についても触れる。
    20 世紀末の素粒子論における位相的場の理論の発展は、古典的な数え上げ代数幾何学への新しいアプローチをもたらし、それは現在では Gromov-Witten 理論あるいは量子コホモロジー理論として知られている。量子コホモロジー環の理論は、主にミラー対称性の解明に必要な概念として 90 年代前半に完成され、その後も場の理論の幾何学において重要な役割を果たしている。本講義では、J-関数を通じて量子コホモロジー環の構造と可積分系の関係を論じる。特に、量子コホモロジー環の具体例として旗多様体の量子コホモロジー環を取り上げ、その戸田系との関係について理解する事が本講義の主な目標である。

到達目標

本講義を履修する事により、以下の知識と能力を習得する。
・Gromov-Witten 不変量の構成について理解する。
・量子コホモロジー環の構成について理解する。
・量子コホモロジー環の具体例を知る。

キーワード

モジュライ空間、交叉理論、量子コホモロジー環、旗多様体

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式による講義を行う。また、適宜、レポート問題を出す。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 安定写像のモジュライ空間 I 講義中に指示する。
第2回 安定写像のモジュライ空間 II 講義中に指示する。
第3回 安定写像のモジュライ空間 III 講義中に指示する。
第4回 Gromov-Witten 不変量 I 講義中に指示する。
第5回 Gromov-Witten 不変量 II 講義中に指示する。
第6回 Gromov-Witten 不変量 III 講義中に指示する。
第7回 WDVV 方程式と量子コホモロジー環 I 講義中に指示する。
第8回 WDVV 方程式と量子コホモロジー環 II 講義中に指示する。
第9回 WDVV 方程式と量子コホモロジー環 III 講義中に指示する。
第10回 J-関数 I 講義中に指示する。
第11回 J-関数 II 講義中に指示する。
第12回 J-関数 III 講義中に指示する。
第13回 旗多様体の量子コホモロジー環 I 講義中に指示する。
第14回 旗多様体の量子コホモロジー環 II 講義中に指示する。
第15回 旗多様体の量子コホモロジー環 III 講義中に指示する。

教科書

使用しない。

参考書、講義資料等

講義資料は、講義中に配布する。

成績評価の基準及び方法

レポート課題 (100%) による。

関連する科目

  • MTH.A301 : 代数学第一
  • MTH.A302 : 代数学第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

履修の条件は特に設けないが、
関連する科目を履修している事が望ましい。

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