2016年度 数学特別講義E   Special lectures on advanced topics in Mathematics E

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開講元
数学コース
担当教員名
米田 剛 
授業形態
講義     
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
集中講義等 (H201)  
クラス
-
科目コード
MTH.E435
単位数
2
開講年度
2016年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2016年12月14日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義の主要なテーマはNavier-Stokes方程式とオイラー方程式である。ソボレフ空間について基本的な事項を解説した後、Navier-Stokes方程式に関する基本的な概念を学ぶ。次にオイラー方程式の基本的な事項について解説し、最後にNavier-Stokes方程式やオイラー方程式の最新の研究結果について学ぶ。
Navier-Stokes方程式とオイラー方程式は流体運動を記述する最も重要な基礎方程式であり、流体力学において適応範囲の広い方程式である。一方これらは連立の偏微分方程式であるため、初学者にとって理解しにくいものである。本講義では、Navier-Stokes方程式やオイラー方程式の解の基本的かつ重要な性質を導くために、直感に頼ることの少ない純粋な論証を行い、数学における流体研究の進め方の典型例も学ぶ。

到達目標

・ソボレフ空間を自由に使えるようになること
・Navier-Stokes方程式の時間局所解の存在定理が導けるようになること
・オイラー方程式の時間局所解の存在定理が導けるようになること
・Navier-Stokes方程式の局所非適切性の定理を理解すること
・オイラー方程式の局所非適切性の定理を理解すること

キーワード

超関数、フーリエ変換、ソボレフ空間、Navier-Stokes方程式、オイラー方程式、commutator評価

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

各回の授業内容をよく読み、課題を予習・復習で行って下さい。

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 フーリエ変換の導出および急減少関数の定義 講義中に指示する
第2回 フーリエ変換の性質
第3回 超関数の微分、フーリエ変換および合成積
第4回 超関数列の収束、超関数のフーリエ変換の例
第5回 L^p空間、ヘルダーの不等式、ミンコフスキーの不等式
第6回 超関数とL^p関数を同一視することの正当化について
第7回 ソボレフ空間の定義およびその性質
第8回 Navier-Stokes方程式の導出
第9回 解の存在を示す際に必要な評価式
第10回 Navier-Stokes方程式の解の存在証明
第11回 commutator評価
第12回 Euler方程式のアプリオリ評価
第13回 Euler方程式の解の存在証明
第14回 Navier-Stokes方程式の局所非適切性について
第15回 オイラー方程式の局所非適切性について

教科書

特になし

参考書、講義資料等

「フーリエ解析と関数解析学」新井仁之著 培風館

成績評価の基準及び方法

期末試験の点数、および宿題の提出状況により評価する。詳細は講義中に指示する.

関連する科目

  • MTH.C341 : 微分方程式概論第一
  • MTH.C342 : 微分方程式概論第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

微分方程式概論第一、微分方程式概論第二が履修済みであることが望ましい。

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