2022年度 実解析第二   Real Analysis II

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開講元
数学系
担当教員名
小野寺 有紹 
授業形態
講義 / 演習    (対面型)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
火3-6(H1104)  
クラス
-
科目コード
MTH.C306
単位数
2
開講年度
2022年度
開講クォーター
2Q
シラバス更新日
2022年3月16日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義は,直前に行われる「実解析第二」に続くものである.本講義では,測度および測度による積分(Lebesgue積分)に関する,より発展的な概念と性質を扱う.まず測度の構成や拡張について学ぶ.次に,Lebesgue測度による積分とRiemann積分との関係を明らかにする.その次に,積分により定まる関数空間を導入し,その基本的な性質について学ぶ.最後に,直積空間上の(逐次)積分の測度論的な取り扱いとして,Fubiniの定理について学ぶ.
Lebesgueによって集合論の土台の上に構築された測度および積分の理論は,長さや面積,体積あるいは確率等の概念の自然な拡張とみなせる.無限が関わる操作(図形や関数に対する極限等)は,自然に理論の枠内で取り扱うことができる.本講義を通じて,Lebesgue式の積分によって理論の適用範囲がどう拡がり,それがどのような局面で有効となるのかを伝えたい.

到達目標

・測度の基本的な構成方法の概略を説明できるようになること.
・Lebesgue積分とRiemann積分の違いが説明できるようになること.
・Lebesgue積分の理論を微分積分学の問題に応用できるようになること.
・積分に関する関数不等式や関数空間を用いる考え方に馴染むこと.
・Fubiniの定理を(多)重積分・逐次積分の計算に正しく適用できるようになること.

キーワード

Hopfの拡張定理,外測度,Caratheodory可測性,Riemann積分,H\"olderの不等式,Minkowskiの不等式,Lebesgue空間,直積測度,Fubiniの定理

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式による講義と問題演習形式の講義を交互に行う.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 測度の拡張定理 講義中に指示する
第2回 第1回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する
第3回 外測度と測度の構成 講義中に指示する
第4回 第3回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する
第5回 Riemann積分とLebesgue積分の関係 講義中に指示する
第6回 第5回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する
第7回 L^p-空間とその完備性,基本的な関数不等式 講義中に指示する
第8回 第7回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する
第9回 直積測度と累次積分 講義中に指示する
第10回 第9回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する
第11回 Fubiniの定理とその応用 講義中に指示する
第12回 第11回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する
第13回 Fubiniの定理の拡張 講義中に指示する
第14回 第13回の講義内容に関する問題演習 講義中に指示する

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし.

参考書、講義資料等

「Real Analysis: Modern Techniques and Their Applications」Gerald B. Folland(Wiley)
「ルベーグ積分入門 」伊藤清三著(裳華房)

成績評価の基準及び方法

試験,レポートと演習時の発表.

関連する科目

  • MTH.C305 : 実解析第一
  • MTH.C201 : 解析学概論第一

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

実解析第一を履修済みであること.
解析学概論第一,同第二,位相空間論第一,同第二を履修済みであることが望ましい.

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