2020年度 確率論   Probability Theory

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開講元
数学系
担当教員名
二宮 祥一 
授業形態
講義    (Zoom)
メディア利用科目
曜日・時限(講義室)
水3-4(H103)  金7-8(H103)  
クラス
-
科目コード
MTH.C361
単位数
2
開講年度
2020年度
開講クォーター
4Q
シラバス更新日
2020年9月18日
講義資料更新日
-
使用言語
日本語
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講義の概要とねらい

本講義では,測度論的確率論の諸概念を導入し,その枠組みで基本的な極限定理を取り扱う.まず,確率論全般の基礎となる諸概念の定義と基本的な性質を論じる.具体的には,確率空間,確率測度,確率変数とその分布,期待値,独立性等を扱う.これらを礎として,最も基本的な極限定理である大数の法則および中心極限定理を定式化し,証明する.
Kolmogorovによる測度論を用いた確率論の公理化により,それまでにも実社会および諸科学で広く利用されてきた確率の概念が,数学的に厳密な基礎を持つことになった.特に無限に関する議論を正確に展開することが可能になり,各種極限定理の意味するところを正確に述べられるようになった.本講義を通じて,従来直感的に扱ってきた確率論の諸概念・諸定理および種々の確率計算がどのように定式化され,いかなる性質を持つのか明らかにする.

到達目標

・測度論に基づく確率論の議論を追えるようになること.
・与えられた分布に対して,対応する確率変数の期待値や分散,特性関数等の特性量が計算できるようになること.
・確率変数列および確率分布列の収束について,その定義と性質を把握し,基本的な例を説明できるようになること.
・大数の法則や中心極限定理をどう定式化するのか,厳密に説明できるようになること.
・上記の極限定理の証明のあらすじを説明できるようになること.

キーワード

確率空間,確率測度,確率変数,確率分布,期待値,独立性,概収束,確率収束,Borel-Cantelliの補題,大数の法則,分布収束,特性関数,中心極限定理,マルチンゲール

学生が身につける力(ディグリー・ポリシー)

専門力 教養力 コミュニケーション力 展開力(探究力又は設定力) 展開力(実践力又は解決力)

授業の進め方

通常の講義形式.

授業計画・課題

  授業計画 課題
第1回 確率空間,確率測度, Borel-Cantelliの定理 講義中に指示する
第2回 確率変数,独立性 講義中に指示する
第3回 Kolmogorovの0-1法則 講義中に指示する
第4回 期待値 講義中に指示する
第5回 条件附期待値 講義中に指示する
第6回 離散時間マルチンゲール 講義中に指示する
第7回 任意停止定理, マルチンゲール収束定理 講義中に指示する
第8回 大数の強法則 講義中に指示する
第9回 特性関数 講義中に指示する
第10回 大数の強法則の応用, 確率測度の収束 講義中に指示する
第11回 弱収束 講義中に指示する
第12回 特性関数の基本的な性質,特性関数の例 講義中に指示する
第13回 特性関数と分布 講義中に指示する
第14回 中心極限定理 講義中に指示する

授業時間外学修(予習・復習等)

学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。

教科書

特になし.

参考書、講義資料等

David Williams, ``Probability with Martingales'', Cambridge University Press

成績評価の基準及び方法

期末試験(およそ50%)およびレポート(およそ50%).

関連する科目

  • MTH.C211 : 応用解析序論第一
  • MTH.C212 : 応用解析序論第二
  • MTH.C305 : 実解析第一
  • MTH.C306 : 実解析第二

履修の条件(知識・技能・履修済科目等)

応用解析序論第一,応用解析序論第二,実解析第一,実解析第二を履修済みであることが望ましい.

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