・本講義では、物質科学と情報科学をいかに融合し、研究開発に活かしていくかについて、マテリアルズインフォマティクスおよびマテリアルズシミュレーション分野の専門家が、実例を取り上げて概説する。
・物質と情報をリンクさせ、情報科学を駆使して複眼的・俯瞰的視点から発想することで、独創的な物質・情報研究を進める「複素人材」となる基礎技術の習得を狙いとする。
注)複素人材:物質科学、情報科学、そして社会サービスに関する事柄について、縦横無尽に活躍できる人材
物質情報基礎を履修することにより,次の能力を修得する。
1)物質と情報の両分野にまたがる新しい方法や考え方を理解し,研究を評価する能力
2)専門知識を基礎として,物質・情報に関わる研究について議論する能力
3)論理的思考により,物質・情報の両分野に関わる実験結果を考察する能力
物質、情報、学際領域
✔ 専門力 | 教養力 | コミュニケーション力 | 展開力(探究力又は設定力) | ✔ 展開力(実践力又は解決力) |
Zoom等を用いた遠隔講義で行う。
授業計画 | 課題 | |
---|---|---|
第1回 | (10/2(月)安尾)マテリアルズインフォマティクス概論: 有機分子と機械学習 | マテリアルズインフォマティクスの概要を理解し、その例として有機低分子を対象にする機械学習を実際に行い、理解する。 |
第2回 | (10/16(月)松下)材料計算の実際︓材料計算の重要性と展望 | 材料計算を習得することの意義を理解し、その具体例として材料計算がどのようにデバイス開発・設計に役⽴つかを理解する。また、材料計算の将来展望を理解する。 |
第3回 | (10/23(月)安尾)バイオインフォマティクスの実際:ゲノム、タンパク質、創薬への応用 | 生体分子であるゲノムやタンパク質を対象としたインフォマティクスにおける課題と要素技術を理解する。また、これらの技術を応用した新規薬剤開発研究について理解する。 |
第4回 | (11/6(月)ユハス)量子化学計算の実際:化学的及び電化学的性質の予測として | 異なる量子化学的手法の理論、強度、そして制限についての簡単な導入の後、電化学的及び化学的性質の予測の研究例を用いて議論する。量子化学計算の現状を理解し、さらにこれがどのように研究に役立つかを見ていく。 |
第5回 | (11/13(月)下坂)スマートフォンセンシングとビッグデータ解析概論 | スマートフォンセンシングと呼ぶ,スマートフォンを用いた実世界データ収集手段の概要を理解する.また,そこから得られた大規模データ(ビッグデータ)の解析および応用事例を理解する. |
第6回 | (11/20(月)館山)分子動力学計算の実際:有限温度下の材料現象の統計力学 | MD計算と統計力学の関連性を理解する。さらに材料科学・化学反応におけるMD計算応用について理解する。 |
第7回 | (11/27(月)一杉)AIとロボットを活用した材料科学: 条件最適化から科学的原理発見まで | 今や実験をロボットが行う時代である。そして、AIと組み合わせ、AIロボットシステムが「科学の真理」を明らかにするステージに入ってきた。無機、有機、バイオ分野における最先端について理解する。 |
学修効果を上げるため,教科書や配布資料等の該当箇所を参照し,「毎授業」授業内容に関する予習と復習(課題含む)をそれぞれ概ね100分を目安に行うこと。
特になし
特に指定しない。
毎回の講義で示される課題のうちから一つ選択し提出されるレポートにより評価
特になし
本授業科目は、物質・情報卓越教育院登録学生優先科目であり、希望者多数の場合、教育院登録学生以外の学生については抽選とします。