21世紀に入って科学技術と社会との関係は、再度大きく変わり始めている。20世紀後半の科学技術を強く規定した冷戦が終わり、その巨大な遺産を前提に21世紀型文明が模索されている。日本における科学技術論は、研究開発の主要目的であった軍事研究についての素養がほとんど欠落している。そこで冷戦時代における科学技術を概観することから出発し、それを踏まえた上で、21世紀の主題である生物技術と地球環境問題を中心に、科学技術と社会との関係を技術史・国際関係・科学批判・産業政策・生命倫理などの側面から俯瞰的に講義を行った後、近未来の科学と社会との関係を考える上で重要な文書を精選して輪読を行う。これによって、自ら原資料を読み込んで考える態度を育成する。
21世紀に入って科学技術と社会との関係は、再度大きく変わり始めている。20世紀後半の科学技術を強く規定した冷戦が終わり、その巨大な遺産を前提に21世紀型文明が模索されている。日本における科学技術論は、研究開発の主要目的であった軍事研究についての素養がほとんど欠落している。そこで冷戦時代における科学技術を概観することから出発し、それを踏まえた上で、21世紀の主題である生物技術と地球環境問題を中心に、科学技術と社会との関係を技術史・国際関係・科学批判・産業政策・生命倫理などの側面から俯瞰的に講義を行った後、近未来の科学と社会との関係を考える上で重要な文書を精選して輪読を行う。これによって、自ら原資料を読み込んで考える態度を育成する。
1. 序論 「20世紀はアメリカの時代」の意味すること
2. 冷戦時代の科学技術とその遺産
3. 1990年代における科学技術政策の転換
4. 生命科学の誕生とバイオエシックス
5. バイオエシックスからバイオポリティクスへ
6. 冷戦と地球環境問題の主題化
7. 酸性雨問題と外交
8. 科学技術のシビリアンコントロールは可能か
9. 資料輪読
10.資料輪読
11.資料輪読
12.資料輪読
13.資料講読、まとめと討議
講義の中で、適宜紹介する。
ゼミ形式をとるため受講者は15名程度が望ましい。
講義の中で資料講読を(1回目安)を課し、これを評価の基本とし、学期末に筆記試験を行う。出席はとらない。評価内訳は、筆記テスト40%、資料講読発表50%、受講態度10%。
連絡先:世界文明センター(内線3892)