この授業では、現在求められる科学技術コミュニケーションとは何かについて、講義とグループワークを通して学びます。講義では、言語学的理論から見た科学技術コミュニケーションの特性、一般向けサイエンスコンテンツ作成についての実例紹介、小学校における理科教育について紹介します。グループワークでは、講義で得た知見をもとに、小学校理科授業の中で小学校教員が活用できる「ネタ」(実験案、説明案等、映像集など)を考案し、作成します。
なお、広範な概念と実態をもつ科学技術コミュニケーションを実体的に理解するためには、本講義と連携する前期科目「新エネルギービジネスと社会受容」「科学技術コミュニケーション実践―国内インターンシップ」「グローバル人材のためのサイエンスコミュニケーション―海外インターンシップ」後期科目「サイエンスカフェ―組織と運営」のいずれかをあわせて履修することが望まれます。
科学技術コミュニケーションの基礎に関する講義を受けながら、各自の研究紹介に関連した小学校教員や児童の学習に役立つ簡易なコンテンツを作成します。自分が学んでいる専門的な科学の話を、最も概括的な理解を必要とする児童に対する初等教育という枠組みでとらえ直す作業を通して、科学技術コミュニケーションの理論と実際を学びます。
以下の講義を受けつつ、グループワークを通して小学校理科授業で活用できる企画を考案します。
1 川本思心 ガイダンス/科学技術コミュニケーションとは
2 西條美紀 科学技術コミュニケーションへの社会言語学からのアプローチ
3 野原佳代子 アートによるサイエンスのトランスレーション
4 グループワーク/小学校見学
5 石村源生 サイエンスコンテンツのデザイン
6 グループワーク
7 グループワーク
8 鈴木正昭 大学が地域と連携する意義
* コマ外で公開ワークショップを実施
参考書: 「科学・技術の現場と社会をつなぐ 科学技術コミュニケーション入門」 培風館 (2009)
関連科目には以下の4科目があります。いずれかをあわせて履修することを推奨します。
前期科目:新エネルギービジネスと社会受容(集中講義)
前期科目:科学技術コミュニケーション実践―国内インターンシップ
前期科目:グローバル人材のためのサイエンスコミュニケーション―海外インターンシップ
後期科目:サイエンスカフェ―組織と運営
出席およびレポート・制作物(小学校理科授業で活用できる企画)
科学技術コミュニケーション論ウェブサイトもチェックしてください。
http://www.sec-titech.jp/