デジタル化とネットワークの急速な進歩の結果、現代は情報の爆発とよばれる時代に突入しており、イノベーションにおいても、その時代に適したシステムの構築が重要である。企業におけるイノベーション創成には、その基盤となる国全体としてのシステムが大きく影響する。このシステムをナショナルイノベーションシステムという。
本講義では、日本及び米国等の科学技術・イノベーションに関する制度、政策を歴史的に概観し、これらを比較した上で、国家レベルのイノベーションシステムが如何に構築され、現在に至っているかを講義する。また、現状の世界をめぐる環境を踏まえ、国全体としてのイノベーションシステムの抱える問題は何か、如何にあるべきかを論ずる。
企業のイノベーションの重要な基盤となる国家レベルのイノベーションシステムとそのモデルの基本的な知識を理解することを目的とする。
(講義の内容と順番は、授業の進捗状況により適宜変更することがあります)
コーススケジュール
(0)コース概要
クラス1 4月9日 コース概要の説明
(1)ナショナルイノベーションシステム
クラス2 4月16日 先行研究に見るイノベーションシステムの定義と意義
4月23日は休講予定
4月30日は休講予定(受講者に経営者論セミナー受講者がいない場合は開講)
クラス3 5月7日 日本のナショナルイノベーションシステム政策の変遷
クラス4 5月14日 日本の構造的イノベーション政策の進展1
クラス5 5月21日 日本の構造的イノベーション政策の進展2
クラス6 5月28日 日本の構造的イノベーション政策の進展3
クラス7 6月4日 米国における技術革新政策の進展と日本との関係
クラス8 6月11日 グループ討議1
クラス9 6月18日 グループ討議2
クラス10 6月25日 グループ討議3
(2)ナショナルイノベーションシステムの各要素
クラス11 7月2日 知的財産制度とイノベーションシステム
クラス12 7月9日 知財と標準化システム
クラス13 7月16日 大学とイノベーション1
クラス14 7月23日 大学とイノベーション2
(3)まとめ
クラス15 7月30日 まとめと演習課題発表、クラス討議
注)講義の進捗により、上記スケジュールは予告なく改訂することがあります。
必要により、外部のゲスト講師を招聘することがあります。
授業の際に、関係資料を配布します。
特にありません。
グループ討議と課題発表、クラス討議への貢献及び最終課題により評価します。
2015年春に初めて開講する講義です。国家のイノベーション戦略について共に議論しましょう。