最近のインターネットおよびデジタル環境において重要なデザイン・ブランドおよびデジタル・コンテンツの知的財産保護制度について習得する。また、知的財産を競争的資源として、市場における競争優位を確保し、または新たな市場を確保するための知財戦略を考える。
最近のインターネットおよびデジタル環境の普及により、デザイン・ブランドおよびデジタル・コンテンツに関する知財戦略が市場によりますます重要となっている。
また、近年グローバル展開する企業においては、知的財産を競争的資源として戦略的に保護活用することが重要となっているが、一方で、各国で保護制度が異なることなど、戦略的な展開が難しいものとなっている。
本科目では、デザイン・ブランドおよびデジタル・コンテンツの知的財産保護制度について習得する。また、知的財産を競争的資源として、市場における競争優位を確保し、または新たな市場を確保するための知財戦略を考える。
集中講義として、1月12日(日)と19日(日)(2日間)に実施(1単位)。
1月12日(日曜日)
10:30-12:00 オリエンテーション・デジタル時代の知的財産の意義
(田辺孝二教授、橋本正洋早稲田大学国際情報通信研究科教授)
本講義全体の紹介を行うとともに、デザイン・ブランドおよびデジタル・コンテンツの知的財産の動向、
ブランド知財の海外における保護の状況について概説する。
13:00-14:30 知財法概論1 意匠法・商標法(小林徹金沢工業大学客員教授)
意匠法と商標法の構成や最近の改正状況、特に最近の画面デザインの保護の状況、地域ブランド保護等
について概説する。
14:40-16:10 デザイン知財の保護と活用1:デザイン知財保護の態様(山田繁和特許庁意匠制度企画室長)
意匠権を有効に活用し製品開発を行っている内外の企業のデザイン知財戦略について概説する。
16:20-17:50 デザイン知財の保護と活用2:企業のグローバルデザイン戦略(山田繁和室長)
意匠権を有効に活用し製品開発を行っている内外の企業のグローバルデザイン戦略について概観する。
1月19日(日曜日)
10:30-12:00 ネットビジネスにおける知的財産 (渡辺弘美アマゾン ジャパン渉外本部長)
Amazonにおけるビジネスに関連する著作権法上の課題についてお話いただき、制度のあり方や企業戦略に
意見交換します。
13:00-14:30 知財法概論2 著作権法(小林徹教授)
著作権法の構成、歴史的改正経緯や最近のデジタル化を巡る課題について概説する。
14:40-16:10 デジタル・コンテンツ知財における法と技術
(木本直美特許庁意匠審査官・前経済産業省メディアコンテンツ課企画調整官)
デジタル・コンテンツを巡る知財法と、コンテンツにかかるデジタル技術の発展と知財への影響について概説する。
16:20-17:50 デジタル・コンテンツ知財とビジネスモデル(木本直美審査官)
デジタル・コンテンツを巡る企業の知財戦略とそのビジネスモデルについて概説する。
授業時に資料を配布する。
特になし
授業への貢献(30%)、出席(40%)、レポート(30%)により評価する。
デジタル化、グローバル化に伴い重要性を増しているデザイン・ブランド・コンテンツの
知財戦略ついて、制度・企業戦略の両面に詳しい講師によるコンパクトな集中講義です。
無形資産のビジネスや戦略に関心のある方に強くお勧めします。