計算ファイナンス   Computational Finance

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担当教員
上村 昌司 
使用教室
水9-10(W935)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
36037
シラバス更新日
2013年9月20日
講義資料更新日
2014年2月2日
アクセス指標
学期
後期

講義概要

金融工学の理論を実務に適用する際には,解を具体的な数値として求める必要がある.解析解が得られる問題ならばその計算は容易だが,アメリカンオプションの価格など解析解が求まらない問題も多い.そこで数値計算の技術が必要とされる.さらに,モデルを定めるボラティリティなどのパラメータを実際の市場データから推定する必要もある.この授業では主にオプションの価格付け関連した数値計算手法,おもにモンテカルロ法について解説をする.

授業は学部レベルの確率論と統計学を知っていることを前提とする.また,計算ファイナンスの話を理解するためには,数理ファイナンス(オプション価格理論)の知識をある程度持っていることが必要となる.現時点では受講者がどのくらいの知識を持っているか分からないが,受講者の知識に応じて確率微分方程式やリスク中立評価法など数理ファイナンスの話もする予定である.また,授業では「R」という言語(ソフト)を用いてプログラム例などを紹介する.ただし,レポート作成などに使う言語はRに限らず自分の好きな言語を使ってよい.

講義の目的

ファイナンスに関連した数値計算手法を理解すること.

講義計画

1回 オリエンテーション
2回 Black-Scholes モデルにおけるオプション価格理論 1
3回 Black-Scholes モデルにおけるオプション価格理論 2
4回 モンテカルロ法の原理
5回 分散減少法 1
6回 分散減少法 2
7回 確率微分方程式の近似
8回 リスク指標 1
9回 リスク指標 2
10回 アメリカ型デリバティブの価格付け 1
11回 アメリカ型デリバティブの価格付け 2
12回 ボラティリティの推定
13回 確率的ボラティリティモデル 1
14回 確率的ボラティリティモデル 2
15回 期待収益率の推定

教科書・参考書等

教材は教員が用意したものを使う.(準)教科書として

『Monte Carlo Methods in Financial Engineering』P. Glasserman,Springer

を挙げておく.参考書・参考文献は授業中に紹介する.

関連科目・履修の条件等

学部レベルの数学・統計学.過去に金融工学(数理ファイナンス)の授業を履修しているとなおよい.

成績評価

成績は原則として宿題(レポート) で評価する.宿題は4回程度出題の予定.

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